瞬間の出会いと交差 | ココロはかき卵

ココロはかき卵

良いも悪いも思い切りてんこ盛りの東海岸の街で日々、ホームレスやmental illness、薬物依存症と向き合う日々の徒然。

最近、よう雨と雪が降ってるアメリカ。

フィラデルフィアの気温では雨でした。
数日前にあった豪雨は強風とコンビで嵐になって夜に凄かった。
被害が出たところも多かったです。河沿いは氾濫で、郊外は停電も。

金曜夜も雨でしたが、これは嵐にはならんかった。

てな事で、天気予報を睨んで晴れた日の仕事帰りにトレジョへ。

なんせ冷蔵庫が壊れたでしょ。
冷凍庫のもんは全滅。冷蔵庫の方もぬるーい温度で冷蔵とは言えず、食品キープが難しかったんで空に近かったんですわ。

ようやく、新しい冷蔵庫が来たので、まずはトレジョで食品調達を。

買い置きしとくと便利な冷凍食品とか色々カートに放り込んでレジに。

また買い過ぎたですワ。爆笑

トレジョは誘惑してくる商品が多くて困ります。

トレジョはレジの数も多く、混み具合の様子をよく見て管理してるので、レジに長蛇の列でもあっという間にレジにたどり着くのはいつも感心。

レジ担当は寡黙に数をこなしてる人もあれば、お客さんとよう喋ってる人もいる。

今回はよく話す若い男の子のレジに当たりましてね。

レジ君(と呼んでおこう)は開口一番、

"My friend"

うーん、今どき、その表現?、とちょっと意外やなと思った。

それがこのレジ君はMy friendを会話中に連発。

今日はどんな日やった?、てな通常なスタートから、
何してるの? 
どこから来たん? 
(アクセントで私がアメリカンやないのは速攻分かるわな)、
ここには滞在してるの? 
家族はここにいるん?
と、そりゃだんだん取り調べ質問に展開していきましてん。爆笑
その合間に"My friend"が連呼で入ってますの。

日本からやって言ったら、レジ君は友達と行きたい所やって話してた国やって言いましてね。
東京はすごく綺麗で整ってるところみたいやしって言うので、強く大阪を宣伝しておきました。てへぺろ

質問フェチのレジ君にこっちも質問してあげた。

あなたはここで生まれ育ったん?って聞いたら違うと返してきたので、お国は?って聞いたら中近東と言いましてね。
そうやなとは思ってたけど。

ほんで、中近東のどこのお国って再度聞いたら、小さい声で、

"ガザ"

って言ったんですよ。

あのイスラエルと泥沼戦争で多くが犠牲になってるところ。
毎日、惨状がニュースに上がってますでしょ。

大変な事になってるわね。
複雑な心情でしょ。
御家族はまだ向こうにも居はるの?

って聞いたら、家族は向こうに居るし、皆無事です、との事。

レジも完了して出る時に、平和を祈ってる、絶対に大丈夫になると信じるから。あなたの御家族の安全を祈りますよ、って言いましてん。

そしたら微笑んで、"その言葉はとっても嬉しい、my friend"、と言いやった。

後で思いましたんですけどね、
レジ君の"My friend"はガザの中近東での複雑で不安定な政治状況で生きるカルチャーから来るのかも、と。
例えば、お父さんとかがそういう環境下で"My friend"をコミュニケーションの潤滑によく使ってはったのかもね。

私の勝手な憶測ですけどね。

アメリカはご存知、色んな国やカルチャーの出身者のミックスでしょ。

お国の事情でアメリカにたどり着いた人々も居てはるし。

私のクライアントにも昔に家族でお国の独裁、殺戮をほうほうの体で逃れてアメリカに移住してきた人がいます。
クライアントのお姉さんから映画のような脱出劇を聞いて絶句しました。

街を歩けば英語に交じって様々な言語が飛び交ってるのがフィラデルフィアです。

このレジ君はどのような経緯でフィラデルフィアに来ることになったのかわかりませんが、出身は海の向こう組のひとりやね。
私も同様やな。

生まれ育った所の悲惨な状況を遠く離れて見ているのは辛いやろうなと思う。

こういう瞬間の人との交差でふと考えさせられる事は度々あります。
人種とカルチャーの大鍋なアメリカならではですかね。