来年どうするユナイテッド4: 中盤センターを再編する | Analysis of football data_サッカーデータ・スコア解析ブログ

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どうも、Schusseです。

前回までに、来夏のposition補強プランWG編まで完了したので、今回は中盤センターに話を移そうと思う。

ただ一点、前回の記事で、選択肢の一つとしてフリーとなるフェリペ・アンデルソンを挙げたが、彼はすでにブラジルへの帰還が決まっているらしい。

 

 

ということで今回の議題に入ろう。

 

中盤センターと言っても、大きく分けるとホール(トップ下)、センターハーフ(CH)、ディフェンシブハーフ(DH)の3つが存在する。

ユナイテッドは10番には困っていない(ブルーノがいるし、控えにはマウントとエリクセンがいる)のでここは割愛。

DHにはカゼミロがいる(彼は絶対残すべき)が、そのバックアップが不在である(マックは守備は下手くそ)。

そしてカゼミロの相方にはメイヌー、マウントがいるが、メイヌーはもう少し修行させて挙げたいし。マウントはその役割を十分に果たしていない。ということでこのpositionには絶対的エースの補強が必要だ。

 

まずはDHから見てみよう。

 

 

いつも通り、上に行くほどDHとしての偏差値が高く、右に行くほど移籍金が高そうな選手だ。星の大きさは出場時間。小さい選手はデータの信頼性が低下する。

また、縦軸は総合力なので、攻撃のスタッツがあまりに良すぎる選手は守備がそこそこでも上にくる可能性があることに留意して頂きたい(つまりクロース、セバージョスのことを言っている)。

 

それをぬかすと総合力でトップはロドリ、次いでチョアメニだが彼らは獲得不能だしバックアップになる人材ではない。次がカゼミロだ。

ちょっと上にはSarrがいるが出場時間が短いので微妙。

 

そうなると、ある程度出場時間があり、高すぎない選手としてはフィリップス、コンドグビア、アンドレ、ロベッラ辺りが候補になるだろう(ダフードとパレデスはどちらかというと攻撃的なので除外)。

 

偏差値55付近で言うとネベス、ギド・ロドリゲス、アダムス、ストライク、べナセル、トーマス、ヒルマンド、パラシオス、チアゴ・メンデス、Agbadou、Aamallah、Tardieu、などが該当する。そのちょっと下だとパウリーニャ、ジョルジーニョ、エンディディ、クリスタンテ、Rongier、Matusiwa etcといったところか。この辺りで値段等勘案して考えたい。

 

それでは前回同様、直近3シーズンの成績も見てみよう。

 

 

まずカゼミロを見ておこう。ユナイテッドに来ても、レアル時と遜色ないプレーを見せてくれている。

 

 

まずはコスパに優れるコンドグビアをカゼミロと比較。去年、一昨年とプレー時間は短い(Mins)物の高いタックル、インターセプトを記録していて十分にバックアップの役割は果たせるだろう。ただ、ちょっとプレー時間が短いのが気になるところではあるが、彼の場合はまぁデータには信頼性があるだろう。

 

 

毎年素晴らしいアンドレ。非の打ち所がない。問題とすれば、リーグアンでの成績なので移籍した場合もこのパフォーマンスが出せるのかどうか、というところと、年齢だろう。

まぁバックアップならとりあえずは年齢は問題ではないが、いつ衰えが出るかは分からない。

 

 

攻撃でも貢献できるべナセル。正直バックアップに収まる器では無いし、彼が獲得できれば相当上積みになるのは間違いない。懸念はケガの多さだ。

 

 

ボール奪取ではカゼミロ以上のポテンシャルを持つパラシオス。懸念は攻撃面だったが、アロンソの指導でその点も大きく改善した。問題は、レバークーゼンから出て行かれると私が困る点だ。あとは空中戦かな。

 

 

ヒルマンドは一応データとしては出しておくけどデータ不足だしそもそもどちらかというと攻撃的な三種だ。Agbadouも1シーズンのデータしかないが、どちらかと言うとCBタイプかな、という気がする。

 

 

ギド・ロドリゲスも悪くはない。派手さは無いがビルドアップでも貢献できる。あまり派手なパスは無いが。ボール奪取能力はかなり高い。

 

 

ストライクは過小評価されがちだがかなり良い選手だ。DHが適正ポジション化、と言われるとちょっと分からないが。守備は非常に良いがビルドアップの部分で評価が分かれるだろう。まぁバックアップとしてとりあえず守備要員にするなら悪くない。

 

 

アダムズはあと一歩なんだよなぁ。ボール奪取は悪くないんだけどね。やはり攻撃面での貢献が少なさすぎるし、空中戦にも課題が残る。言い方悪いが劣化版パラシオスと言った印象。悪くは無いんだけどね。

 

 

トーマスは来てくれればもちろん嬉しい。まぁ来ないだろうけど。スタメン確約するならまだしも。ちょっとケガも多い。

 

 

チアゴ・メンデスはアンドレと同様、フランスという点と年齢以外は素晴らしい。サウジで今どんな感じなのか分からないが…。

 

 

Bohinenはまだ2シーズン分のデータしか無い上に出場時間もかなり限定的。そのため判断は難しい。

 

 

Matusiwaは全体的に悪くない。空中戦はもう一声欲しいところだが、攻撃面でも積極性があって面白いだろう。こんなにロングパスが使えている印象は正直無かったが。

 

 

Rongierは3年前のデータが特に飛びぬけているが、それ以外の年もそんなに悪くない。攻撃でもある程度の関与が期待できる。割と面白いと思う。

 

 

Palhinhaは意外と1年分しかデータが無い。守備は良いのだが、攻撃面の成績があまりに低い。フルハムというチームの問題かもしれないので断言は出来ないが、その点はちょっとギャンブルになってしまうのと、それに反して値段が滅茶苦茶上がっているので候補にならないだろう。カゼミロを放出するとかいうギャンブルをする場合は、このpositionにお金をかける優先順位が全く変わってくるが、私の戦略ではそれは無い。

 

 

一方Amallahは一見素晴らしいが出場時間が短すぎるし、そもそもDHの選手ではない。

 

ということでコスパ重視のエンディディ。完全にタックル&インターセプト専門だがそのストロングポイントにおける安定感は計算できる。攻撃面はかなりひどいが、バックアップ+リード時のお守りとしては十分だ。なにせ、無料だからね。

 

 

最後に、ちょっと前まで推しだったオナナ。

良い選手だけどデータ的にはまだまだかな。それに反して値段は天文学的になって来ちゃっているので、今ではないだろう。

 

 

ここまで見ると、優先順位としては、

安さならエンディディ

コスパならアンドレ、コンドグビア、チアゴ・メンデス、Rongier

フランスは怖かったらギド、ストライク

頑張って良い選手欲しければべナセル、パラシオス

がお勧めだ。

ちょっと未知なところ行きたければMatusiwaは割と面白いと思う。

 

 

では続いてセンターハーフに参ろう。

CHは二種類ある。プレーメイカータイプと、Box to Box typeだ。ただ、後者であればフレッジ残しておけばよかったし、マックがこの役割で割と覚醒しているし、そもそも良いBtoBってミリンコビッチ・サビッチとゴレツカ以降あまり存在しない(ベリンガムという怪物は除外)。

 

そこで、基本はプレーメイカータイプを追っていこう。

 

 

まず、こちらが横軸DH、縦軸プレーメイカー(コンダクター)としての偏差値をプロットした物だ。右上に行くほど優秀で、その中で上に出る選手はパスに持ち味がある。

とにかくクロースが抜けてしまって見にくいので、彼を抜くとこうなる。

 

 

キミッヒとセバージョスがトップだ。

 

 

市場価値と見比べるとこうなる。

縦軸がコンダクターとしての偏差値(ちょっと補正計算アリ)、横軸が市場価値。色が付いているが、赤いほどパスに持ち味があり、白いほど守備に持ち味があることを示している。

 

 

このpositionには金をかけても良いので、ある程度ピンクになっている選手で上から行くと、とにかくキミッヒだ。その次が、エンソは不可なのでセバージョスとパレデス。この二人はコスパ的にもお得。

次いでベラッティとvan den Boomenだが、後者はアヤックスに移籍してしまって今年はデータを取ることが出来ない。

その次はデヨングだがたぶん不可、チアゴも不可、ルイス・アルベルトは守備強度不足、となるとトリッソ、Aleix Garcia、センシと言ったところ。

 

このpositionは金をかけても良いので、市場価値で見るべきポイントはそれほどない。その他にも候補はいるので、DHの項で出てきた選手でパスにも持ち味があった選手も含めて、3年分のデータをどんどん見てみよう。

 

まずは、守備も出来る枠としてRovella。

 

 

この若さにしてこの安定感だ。あとは空中戦が出来るともっと良いが、高望みし過ぎか。

 

 

クリスタンテも平均して完成された選手だ。引き抜きは多少面倒かもしれないが。パスもソツなくこなせる。もう少し評価されても良いと思うのだが。

 

 

最強(クロース抜いて)はキミッヒだ。ぜひ欲しい。放出の噂はあるがユナイテッドには興味ないらしい。こういう時のために、ある程度コンスタントに競争力のあるクラブを作っておかなければならないのに…。だから一流選手を逃すのだ。

 

 

ベラッティはチャンス無いのだろうか。ヨーロッパに戻って来たくなったりしないだろうか。もしそうなら指をくわえる必要は無い。短期間ではあるが一気に問題を解決できるポテンシャルがある。

 

 

セバージョスは出場時間は少なめだが3年間スタッツは安定している。彼も完全に過小評価されていると思う。今こそ獲るべきなのではないだろうか。

 

 

デヨングは去年一気にスタッツが改善した。カゼミロの相方としてはかなり良い相互関係を気づけるだろう。ただ、もう来ないだろう。

 

 

De Paulは攻撃面で言えば隙が無い。あとは守備面がどうか、というところだろう。アトレティコは3バック+3センターだから何とかなっているが、4バック+2センターで彼を起用するのはちょっとリスクが高すぎるか。

 

 

ロチェルソも良い選手と思うのだがなぜか冷遇されるよね。守備もそんなに下手くそでは無いし。

 

 

パレデスはもっとさらに過小評価されている。こんなに良い選手はそうそういない。やっぱり性格かな…。気性が荒すぎるんだよね。まぁ今のユナイテッドにはちょうど良いかもしれない。熱い選手が欲しいので。

 

 

Aleixはとにかくロングレンジのパスが魅力。それでいて守備も軽くは無い。

 

 

安定感で言えばネベスの右に出る者無。ただ、当分サウジで良いと思っているみたい。彼を取れば、カゼミロのバックアップも兼ねられるので便利。

 

 

Tardieuは去年の出場時間は短いが、一昨年は十分信頼性の高いデータが得られているし、去年のスタッツも一昨年とそれほど相違ない。

リーグアンという点と年齢を考慮しなければ一考の価値があるだろう。

 

 

Moroは悪くない。が、1シーズンだけのデータだとちょっと不安。Van den Boomenはいきなり出てきていきなりすごいスタッツを残してすぐにアヤックスに去っていった。

 

 

トリッソはリヨンに来て価値を再び証明している。ただ、再挑戦はちょっとハードル高いだろう。

 

 

アムラバトはスタッツとしては悪くないんだけどね。なんかちょっとうまく行かないんだよなぁ。元来悪い選手じゃあ無いんだけどね。まぁでもボール奪取力はもう少し欲しいかな。決定的な仕事をするタイプではないからね。ちょっと地味すぎるかも。左側か右下がもうちょい欲しい。

 

 

Maxime Lopezも悪くないがもう一声欲しい。左側か右下が。

 

 

Jorginhoは余っているなら欲しい。ボール奪取力も結構高い。

 

 

ウナイ・ロペス良いよね。全体的に安定してスタッツ出せるし、決定的な仕事も出来る。結構面白いんじゃないかと思っている。

 

 

Aleixを極端にしたようなGumbau。それ以外のスタッツでももう二声くらい欲しい。

 

次いでなので、Box to Boxタイプも出しておこう。まぁこんな感じだ。

DHやOHとして有力な選手を除くとやはりFredが素晴らしい。あとはPedri。

 

 

3年間で見ると、特に去年はパスブロックの値が良かったことが分かる。他の守備スタッツも安定して良いし、去年はkey passでも貢献できていた。こんな良い選手をなぜ放出したのだろうか。それでアムラバトをレンタルする必要は本当にあったのだろうか?

 

 

他に隠れて素晴らしい選手なのがセンシだ。なぜかインテルとは契約満了らしいが、最近はそれなりにコンスタントに出場できるようになってきているし、十分戦力になる気がする。まぁ彼らはフラッテージを獲った、というのはあるだろうが。

 

 

他には個人的に今でも好きなル・フェー。守備もきっちりやってくれるのが好印象だ。ゴールも少なくない。

 

 

モイ・ゴメスは去年は良かったが一昨年、3年前は何をやっているのか良く分からないスタッツ。これだと獲得は厳しい。

 

 

Savanierは毎年良いし、オリンピック代表のOver ageにも選ばれていた実力者なのに、なぜかビッククラブからはお声がかからない。毎年素晴らしいんだけどなぁ。

 

 

最も過小評価されている選手シリーズでいつも名前が上がりそうなパスカル・グロス。やっぱ良いよね。まぁ獲ろうと思ったら相当取られるだろうけど。

でも良いよねぇ。

 

 

すっかり価値の上がったコーペマイネルス。ただ、元々は今のようなCHというよりは、どちらかと言うとDHに近い選手だった。つまりどちらの仕事も出来る選手に成長したというわけで、そりゃ価値も上がるよね。どうやっても使い勝手が良い。

 

 

いかがだっただろうか。

 

 

CHについては、とにかくキミッヒが欲しい。だが、それが難しければベラッティが欲しい。どうにかならないだろうか。

逆に、彼ら以外には圧倒的な選手は居ない。

 

セバージョス、パレデスが次の候補になるが、ちょっと博打的な匂いもする。De paulは興味深いが守備が不安である。

 

そうなると、より守備的な選手として、ロベッラ、ネベス、クリスタンテの3人から選ぶのが妥当のように感じる。彼らであればカゼミロの代役も兼ねられるので、その分CH(Box to Box)的な選手をもう一人入れても良い。例えばグロスはいればチームの雰囲気を変えてくれる可能性があるし、コーペマイネルスを獲れば様々な起用法が可能だ。もしくは、彼らで安定感を確保することでパレデス or セバージョスの博打面を手当する、というプランも可能だろう。

 

 

ただやはり欲しいのはキミッヒかベラッティだ。

 

 

次回はレフトバックを考えてみよう。

 

あと、最後におまけでホールのも出しておこう。ブルーノがいるから大丈夫!