右のインサイド化サイドバックランキング | Analysis of football data_サッカーデータ・スコア解析ブログ

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ヨーロッパ7大リーグ出場全選手のデータを使って選手やクラブの解析をしています。

ついでに英語の練習中
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どうも、Schusseです。

前回は右サイドバックの偏差値比較を実施したので、今回は左の時と同様、「インサイドハーフ化したサイドバック(インサイドバック)」としての各右サイドバックの偏差値を見ていこう。

以前にも記載した通り、インサイドバックにおいては、伝統的なライトバックと比較して、ドリブルやクロスの比重を下げ、その分ビルドアップ関連のスタッツの比重を上げている。

 

では見てみよう。

 

 

まずはプレミア、リーガ、セリエAのデータから。

トップオブトップはイングランド人の二人だが、こいつらはインサイドバックとしてはサイドバックとして以上に偏差値が高いことが分かる。いずれにせよ彼らがベストだ。

続くのがカンセロ。彼もインサイドバックとしての方が偏差値が高いが、これもある程度納得だろう。

その次に出てきたのがJoe Gomezだ。彼はそもそも本職CBなので、サイドバックとしてよりインサイドバックとしての方が偏差値が高いのは理解できるが、それにしてもインサイドバックとしては成績が良い。どこに特徴があるのか、もう少し見てみたいところだ。

その次には(インサイドバックよりサイドに張った方が良さそうだが)Aina、そしてカラブリア、われらがダロト、クアドラード、フォイス辺りが並ぶ。フォイスも本職はCBだろう。元々純粋なWingerであるクアドラードがインサイドバックとしての方が偏差値が高いのは少々意外だ。

また、同程度の偏差値を出しているのが富安だ。彼も本職CBなのでサイドバックとしての偏差値は低いが、インサイドバックとしては非常に優秀と言えるだろう。ただ出場時間が少なさすぎる。

その後はDe Marcos, Kounde, Moncayola, Danilo, Posch辺りになるだろう。

 

年齢でも見てみよう。

 

 

24歳以下ではTAAが圧勝だが、その次に来るのがDalotだ。23歳以下にしてしまうと、即戦力となる選手(=偏差値53以上)は見つからない

 

ドイツとフランスも見てみよう。

 

 

こちらはそこまで圧倒的な選手は見当たらない。

その中で、サイドバックに比べてインサイドバックとして大きく成績を上げたのがバイエルンのパヴァールとスタニシッチだ。どちらもCBが本職で、さらにどちらもこの夏に移籍した(スタニシッチはローンだったハズだが)。他には、ズーレなどもインサイドバックとしては偏差値が高い。ただ、彼はCBで起用すべきだと自分は思っているが。

 

今年レヴァークーゼンで疑似右インサイドバックとして機能しているのがコスヌと前述のスタニシッチだが、昨年の偏差値ではこの分野ではスタニシッチの方が圧倒している。だが、今年はどうだろうか。解析が楽しみだ。

 

年齢でも見てみよう。

 

 

3大リーグと違い、こちらは若手でも有望な選手がちらほら見られる。

筆頭はJolyとGustoだろう。とはいえ、グストはすでにチェルシーの物だ。Jolyについては見たことがないので、もう1シーズン待ってみたいところ。あとでラダーを載せるが、Long pass、サイドチェンジが非常に多く、またインターセプト、クロスブロックの値も群を抜いて高い。ただ、出場時間が短いのでかなり参考記録といった印象だ。また空中戦があまりに弱い。

他には何度も出ているがStanisicも興味深い。

それ以外だとVandersonになるが、彼はモナコなので獲得には資金が必要となるだろう。Diomandeも継続的にwatchしておきたい存在だ。

 

 

 

次に、こちらがラダー比較だ。

インサイドバックとしては、Pass progressive yards, Long, 1/3 enter pass, side change, Long key passなどの値を重視したい。

 

 

まずはユナイテッドの選手で比較すると、明らかにワンビサカはダロト、ショーに劣っていることが分かる。右側のほとんどの数値で大きな差が生じてしまっている(とは言え、ワンビサカのインサイドバック/サイドバックの偏差値比は平均線上に乗ってはいたのだが)。

ワンビサカを右に起用するときは、ダロトとは違うビルドアップ戦略を使う必要がある、ということだ。具体的には彼の場合は思いっきりワイドに張らせて、パスの出口として使った方が効果的だろう。その分ビルドアップを左に偏らせ、アーロンをアイソレーションするようなイメージだ。

 

 

それ以外については、ラダーを列挙するので興味のある選手を見てほしい。基本、ダロトはほとんどの選手に劣っていない。TAAとトリッピアは図抜けているが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全体的には、優秀なライトバックはプレミアに集まっていると言える(トリッピア、TAA、ダロト、ギュスト。あと、ケガで昨年はほぼデータ無しだが、一昨年のデータではリース・ジェームズも完璧なライトバックだった)。

その中で、プレミアで首位を争うシティとアーセナルがライトバックの偏差値では少し劣るように見える(シティには一応カンセロが所属してはいたが)。彼らはそもそもサイドバックに求める資質(特にライトバック)が根底から違っており、インサイドハーフ化するサイドバックというよりむしろ最初からセンターバック・センターハーフとしての仕事をさせているように見える。その辺りが今回の解析結果に通じてくるのだろう。