昨年の6月の東京で、シュトラウス、チェルヴィニア(2着)、アマンテビアンコ、ダノンエアズロックと、指名馬が立て続けに上質の走りを披露し、1年後にはどれだけ薔薇色の未来が訪れるのだろうと期待に胸を膨らませていた。その後も、チェルヴィニアが未勝利戦圧勝からアルテミスS、ダノンエアズロックがアイビーS、シュトラウスが東スポ杯、アマンテビアンコがカトレアSをそれぞれ制し、とんでもないオープン馬カルテットへと勢力図を拡大したのだが…。
12月に入り、チェルヴィニアが阪神JFを回避し、シュトラウスが朝日杯を暴走したあたりから潮目が変わった。アマンテビアンコは雲取賞で2着に敗れ、ダノンエアズロックは弥生賞で7着に敗れ、骨折が判明、シュトラウスはファルコンSで競馬にならず、桜花賞にぶっつけで臨んだチェルヴィニアは大敗を喫した。
まさに天国から地獄の今期のPOG。皐月賞の出走表には、早くから2冠を意識していたダノンエアズロックや暴走王のシュトラウスの名前はない。競馬は強さや速さだけではなく、順調であることが何より大事ということか。今年のメンバーは、どこか無事是名馬の集まりのように映ってしまって、確たる軸が不在。馬体はシンエンペラーが一番だと思うが、完成時期はもっと先で、素質だけでどこまで持ってこれるかといった感じ。ここでは軸にはできなかった。いつもとはちょっとアプローチを変えて臨みたい。
【皐月賞】
◎⑩レガレイラ
○⑨アーバンシック
★②⑤⑧⑫⑬⑭⑰
馬連◎○~◎○★
先週の桜花賞はステレンボッシュが勝った。勝因はモレイラの腕によるところが大きいのだろうが、鞍上の指示にしっかり応えた馬自身の心身の成長も相当あったと思う。ステレンボッシュの進化を後押ししているのはやはり、その母系の優秀さなのだろう。
母の母ランズエッジはあのディープインパクトの妹で、ステレンボッシュの母ブルークランズはその4番子になる。ブルークランズの1つ上の姉エッジースタイルの2番子がアーバンシックで、2つ上の姉ロカの4番子がレガレイラ。2頭は桜花賞馬のいとこであり、親戚3頭が有力馬としてクラシックに3頭も出てきたのだから、血の勢いは本物である。
そして、父スワーヴリチャード、母父ハービンジャーで血統構成もほぼ一緒のアーバンシックとレガレイラが、偶然にも5枠に同居した。こんな粋な計らいをされたら、ディープインパクト系を愛するファンとしては無視できない。
軸馬不在に嘆いたなかで、出走表のど真ん中から注いできた一筋の黄色い光明。たまには、こんな乗っかりもいいのかも。
馬券は枠連でいこうかとも思ったが、妙味がないので2頭から馬連を流すことにした。牝馬レガレイラが人気に応えたら、同厩チェルヴィニアのオークスにも勢いがつくし、アーバンシックが激走したら好配当が待っている。とりあえず、勝負は15点。あとは、昨日の豊富な資金で適当に3連単・3連複を遊んでみる。