深夜型サラリーマンの私にとって、変則ローテの月曜だけが一般人なみに早く帰れる日になっている。というわけで、飲み会の約束は月曜に集中するのだが、社内の人間ならまだしも残業が多い他社の連中とはなかなかタイミングが合わない。「じゃあ次の月曜に」がメールの決まり文句だが、毎週のようにメールを交わしながらも2、3か月会えないのは当たり前で、中には2、3年タイミングが合わないダチもいたりする。
昨日飲んだのは会社のかつていた部署の同い年の“後輩”。だが、タイミングが合わないままこれが実に5年ぶりだった。向かったのは高田馬場の「鳥やす」。W大の学生にとっては聖地のような焼き鳥屋であり、ここにくると5年の時間の短さなど超越した懐かしさがあるから不思議だ。
後輩と飲むといくらか説教口調になるのは歳を取った証拠なのだろう。ただし、後輩とはいえアラフォー世代にとってはどんな映画やドラマよりも、自分自身が置かれた状況のほうが面白いわけで、人生の中盤をいかに楽しむかがテーマでもある。「何をしたいかではなく何ができるか」かつてオヤジに言われた言葉を持ち出しながら、お互いのドラマの主役たちをハッピーエンドに持っていこうと必死で語り合った。
競馬好きの2人の話は、しばらくすると当然、有馬記念へ。
「ダイワスカーレットが本気を出せば、ここはぶっちぎってレコードで勝つ」と意気込む私に、彼は「ダイワをマツリダが捕まえたところを切れ味あるあの馬が差し切る…ドリームジャーニーだ」と一発逆転の穴狙い宣言。思わず「面白い予想しているなぁ」と感心してしまった。
ただ、どこか納得できたのは予想の組み立てだけではなく、お互いの生き方が予想のスタイルに表れていること。サラリーマンとしての今が、向こう正面の位置取り争いにあるとしたら、私は好位差しを狙い、彼は大外一気を考えるだろう。競馬は人生であり、有馬記念は1年の総決算。だから競馬は面白い。
金融危機による経済不況が直撃した今年を締め括る有馬記念は、馬群にしがみついてでも流れに乗っていないと簡単に首を切られてしまう恐れがある。中団より前で中山向きの決め手がある馬こそ数少ない“勝ち組”に入れると思うが、さて…。