朝の読書
<朝の読書>運動が日本の学校でおこなわれているそうです。
一九八八年、船橋学園女子高校(現・東葉高校)教諭の林公先生という方のアイデアからスタート。全校一斉に毎朝、授業やホームルームの始まる前の十分間、先生も生徒も一緒に、それぞれが黙って本を読むそうです。
ルールは… みんなでやる。毎日やる。好きな本でいい。ただ読むだけ。ただし漫画や雑誌はのぞく。以来、<朝の読書>運動は広がり、今では全国で七千校を越え、子どもの読者数は二百万人に及ぶそうです。
漫画や雑誌をのぞいた本を読む人が減り、反対に携帯やパソコンを使って書きたい人が増え、とアンバランスな現象が起こっている今、子どものころからこういう習慣をもつことは、素晴らしいことだなぁと思いました。
この<朝の読書>を実践した子どもたちも成人になり、センターで一緒にシナリオを勉強できる日がやってきそうですね。
先のゴールデンウィークは、わたしはマンションに引きこもり、読書三昧をしていました。テーマを決めて読まなければと不遜にも思いたち、喜劇を読むことに。
チェーホフの短篇小説と、バルザックの「人間喜劇」の一部を読みあさりました。日ごろシナリオに触れていて、喜劇が本当に一番むずかしいと思うからです。
数日の間、どっぷり喜劇にひたっていますと、休日あけに、おもしろいなと思ったことがありました。気がつくと、わたしが、わたしを、喜劇の視線で視つめているのです。例えば、悲しいことがあったとします。悲しみさえ、喜劇の視線で視つめると、魔法にかかったように、人生の可笑しみ、味わい、やさしさと、紙一重の隣りあわせにいるような。
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