私の初日の出はルビコンの火でした(ARMORED CORE VIレビュー) | 赤のブログ

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何かがあると桶屋が儲かるくらいの確率で新作が出ると噂されていたアーマードコアに、ついに新作が出ました。

いいタイミングが無くて買ってなかったけど、体が闘争を求めたフレンドからもらったので、暇な年末年始でクリア。

 

ロボゲーと言ったらカスタムロボくらいしかやったことなかったが、操作感も全然違うしカスタマイズも多くて楽しかった。

世界観もフロムのそれを踏襲していて、雰囲気もシステムも没入感が凄まじくて遊びやすい。

難易度が高いのはフロムだから許せ。

 

一部ネタバレがある部分は背景と同色にしておく。

 

 

Steamのリンクはこれ。

 

 

 

 

 

 

★概要

戦況にあった自分だけのACをアセンブル(カスタマイズ)して、硝煙と因縁の渦巻くルビコン3の大地を駆け抜けるアクションゲーム。

無骨なデカいタンクが派手に掃射する場面も、華奢で身軽な逆関節二脚が宙を舞いながらレーザーを撃って回る場面も、自分の手で演出できる。

シナリオには、フロムソフトウェアの出汁がこれでもかと効いていて、頭のてっぺんからつま先までどっぷり浸かって世界観を堪能できる。

敵の行動パターンや難易度調整に関してはソウルシリーズに非常に近く、そちらの経験者からすれば馴染み深い印象を覚えるかもしれない。

 

クリアまではそこまで長くないものの、シナリオは2周目以降も存在するため、最低3周しなければ全貌はつかめない。

大体の目安として、サクサク進んで30時間程度でシナリオはすべて追える。

難易度は高め。そして死にゲー。世界観もそれらに準じる。

その厳しい状況下で、自分で選択することを求められる。

 

 

★システム

スタッガ―

最初に挙げる項目ではないが、本作のメインとなるため最初に挙げる。

ソウルの強靭、SEKIROの崩しと同等のシステム。攻撃を大量に加えると体制を崩し、各種ダメージが増加する。

スタッガー状態の相手にどれだけ攻撃を叩き込めるかがキモ。

本作を良くも悪くも象徴する要素で、このシステムを理解できるかどうかで面白さが変わってくる。

 

装備とステータス

武器は両腕・両肩の4点

本体は機体性能を決める頭・胴・腕・脚のフレーム4点、ブースタ・システム・ジェネレータ・拡張機能のインナー4点の合計8点から成る。

外見は言わずもがな、性能にもかなり違いがあるため、タイプごとに好みも入れつつパーツを選んでいるだけでも非常に楽しい。

生半可な攻撃ではびくともしないタンクにしたり、ブーストを盛って機動力に優れた軽量二脚にしたり、自由なアセンブルが楽しめる。

見る項目は多いが、ざっくりまとめると実弾爆発EN(レーザー)の攻撃属性があり、自分も敵も機体によって耐性があるということをわかっていると良い。

 

ミッション

どちらか選択が可能なものもあるが、基本的には一本道。

内容は索敵のみ、雑魚処理、ボス戦など様々なバリエーションがあり、一部では見つからずに進む必要があるものも。

周回すると、元々固定だったミッションが別のミッションと選択可能になっていたり、内容が変わっていたりする。

ミッション外で探索できる要素などはなく、この中で語られる、または得られる情報がすべてとなる。

情報のもととなる情報ログは意外なところに落ちており、回収しなければわからない設定もある。また、中ボスみたいな敵がいたり、隠しパーツが拾えたりもする。

 

 

★キャラクター

フロムらしい人間味あふれるキャラクターが多数存在する。

本作では基本的に人が出てこないので、エンブレム機体で認識することになるが、言動から想像がつくような濃いキャラが多い。

ネタバレを避けて書くと下記の通り。

 

C4-621(レイヴン)

我らが主人公。黙々とミッションをこなす忠実な独立傭兵。

ACを駆ることで、実績という名の伝説を生み出すことになる人物。その最中に多くのネームドを手にかける

最終的にはルートを自らの手で選ぶことになるが、その選択のひとつひとつに犠牲を伴う

 

ウォルター

「621、仕事の時間だ」から始まるブリーフィングでお馴染みの頼れるハンドラー。

名実ともに621の保護者。ミッション中もやたらと細かな指示やアドバイスをくれる頼れる飼い主。

ミッションが進んでくるとわかるが、もはやパパ。621の扱いが悪いと露骨に機嫌を損ねるし、活躍するとほめてくれる。

どのルートでも死亡が確定しているという悲しき運命を背負う人。

手塩にかけて育てた621と本当の意味で分かり合えるのは、死亡直前か死亡後しかない。もっと恩とか返させてくれ。

 

エア

コーラルの影響で発生した、頭に直接語り掛けてくるタイプのヒロイン。

最初は冷たい印象を受けるが、ストーリーが進むにつれて人間味が溢れてくる。

621をドギマギさせる絶妙な距離感でヒロインポイントを稼ぐ狡猾な女。ウォルターとの壮絶なヒロインレースで鎬を削る。

ときどき621に対して激重感情をぶつけてくるが、ルートによってはその期待を裏切って戦うことも可能。割と強い。

どれだけ彼女に感情移入できるかで本作の面白さが変わってくるといっても過言ではない。話をよく聞いてあげるのも重要。

 

イグアス

序盤で共闘する、噛みついてくるほうのレッドガン。

エンブレムはカブトムシのヴォルタと対比するクワガタ……ではなくそれを運ぶアリ。初見だと騙された。

機体はリニアライフルとマシンガンのダブルトリガー。シールドを展開して引き撃ちする堅実な戦法を取る。

本作のラスボス。出てきた瞬間に「お前かよ」と口にした621も少なくないはず。

周回が進むにつれてお労しい状態になっているのがわかるが、撃破後のセリフからその答えを察することができる。

 

ラスティ

621を戦友呼ばわりする距離が近いさわやかイケメン。距離が近く、見せ場では活躍し、フォローも完璧。

ウォルターやエアを除くと、最初から好意的な人物は彼くらいなので、何か裏があるんじゃないかと疑ってしまう。

機体は美脚軽量二脚ダブルトリガー(近接も添えて)と欲張りセット。何度も肩を並べることになる頼れる仲間。仲間?

その正体はルビコン解放戦線のメンバー。2周目までのルートではラスボスの前座もしくは仲間とおいしいところを持っていく。

ストーリーの進行によって機体チェンジがあるという主人公もびっくりの厚遇を受けており、最後まで裏切らない。惚れるわ。

 

 

その他企業

利害とかその辺で欲に塗れたやつらがいっぱい。

ネームドキャラはその辺の執着はほぼゼロ、もしくは執着在りまくりの二極化が著しい。

 

以上である。アーキ坊や?大豊娘々?そんなのおらんぞ。

 

 

★難易度

本作で唯一気になった点。個人的な見解となるが、端的に言うと不安定

特定の地点(チェックポイント)に進むと途中からリトライできるようになる機能がある。

これを使うとAP(体力)や弾薬などの全回復に加え、アセンまで変更することができてしまう。

これが救済措置になっている反面、依存しているプレイヤーからすると、チェックポイントがないミッションは難易度が跳ね上がる。

「途中から装備を変えて再開」を念頭に置いてプレイすると体験がチープになり、かといって縛るには難易度が高く、歯がゆい点となっている。

慣れた2周目以降はほとんど使わなくなるため、1周目の難易度について余計に不安定さが際立ってしまう。

 

強敵への救済とはなるが、慣れずにアセンを組んでいる身としては「これ死んでアセン換えた方が効率良いな」と情緒もへったくれもない思考が入ってしまって、勝手に没入感が損なわれてしまった。めんどくさいオタクで申し訳ない。

逆に言うと、個人的にこれ以外に引っかかる点はなかったので、より際立って感じた要素だった。

 

 

★総括

クールでスタイリッシュなアクションロボゲーとして、長い時を経て現れた新作として文句のつけようがない神ゲー。

世界観、システム、装備のどれをとっても最上級で、繰り返すたびに上達していく感覚はソウルシリーズの体験と酷似しており、ボスの撃破時には非常に達成感を覚えられる。

ミッション内でしか語られない情報も多く、情報ログを集めていないとキャラクターへの理解が薄まるので、激戦を駆け抜けた後はゆっくり探索してみるともっと楽しいかもしれない。

 

 

 

 

★おまけ

よく使用した武装

腕部

HI-32: BU-TT/A (初期装備)

 近接武器であるパルスブレード。最初のヘリもコイツで落としたプレイヤーは多いはず。

 初期装備だからかクセが少なく扱いやすい。ソウルのロンソと同様に最後まで使える優秀な装備。

 ブースタのAB-J-137 KIKAKUと併用すると、びっくりするような速度で敵機の懐へ潜り込める。

 

VP-66LR (ミッション7つクリアで解放)

 軽量レーザーライフル。装弾数などはレーザーハンドガンに劣るが、火力や取り回しが良くダブルトリガーに向く。

 重量と性能のバランスが取れており、クイックブーストで左右に跳ねる軽量機にオススメ。

 背部武装のタレットVP-60LTと合わせるとレーザーが飛び交いまくって楽しい。

 

SG-026 HALDEMAN (ミッション7つクリアで解放)

 軽量ショットガン。ZIMMERMANより早期に解放されるため、近接アセンの場合は優先して買っておきたい。

 リロードが早く、距離を詰めてパルスブレードとかと合わせて使うとゴリゴリ削れる。

 重ショであるSG-027 ZIMMERMANの解放後はやや見劣りするが、攻撃頻度では勝るため使っていける。

 

DF-GA-08 HU-BEN (ウォッチポイント襲撃 クリアで解放)

 みんな大好きガトリングガン。距離を取って逃げ回る相手を追いかけながら撃つのに便利。

 派手で威力もあるため、両手に装備すればトリガーハッピーになれる。100発くらい撃つとオーバーヒートする。

 手数も圧倒的なため、スタッガー狙いでの採用も良い。

 

PB-033M ASHMEAD (ウォッチポイント襲撃 クリアで解放)

 男のロマン、パイルバンカー。近接武器として圧倒的な性能を誇り、ボス相手にぶち込むと面白いくらい削れる。

 短所は僅かにあるチャージ時間とリーチの短さ。スタッガー状態にねじ込めるよう、ショットガン類との併用がおすすめ。

 弱点が明確でスタッガーで隙を晒しやすいジャガーノートやカタフラクト相手にも絶大な効果を発する。

 

SG-027 ZIMMERMAN (海越え クリアで解放)

 重量ショットガン。近接戦闘ならとりあえずコレを持っておけば良い。リロードも早い。

 アサルトブーストで接近してぶっぱなして、肩武装やキックで追撃するとめちゃくちゃ削れる。

 両手にこれを担いで正面からキックと背部武装で殴り合うのは泥臭いようでいて最高効率となる場面もある。

 

 

背部

SONGBIRDS (ウォッチポイント襲撃 クリアで解放)

 爆破がロマンの2連グレネードキャノン。密集した敵機、壁際に追い込んだ敵機を吹き飛ばすのに向く。

 近接武器で距離を詰めた際のダメ押しでぶつけるのも良く、画面が爆発で覆われてとんでもないことになる。

 AC相手では回避されやすいため、図体のデカイボス相手に猛威を振るってくれる。

 

VE-60SNA (アイスワーム撃破 クリアで解放)

 アーキバスが大金をかけて作った最強武装。アイスワーム特攻兵器かと思いきや、素早い弾速と火力で普段使いに向く。

 ミッションを進めていれば1個は入手できるが、両肩に積んだ際の破壊力は圧巻。

 比較的当てやすくスタッガーにしやすい性能のため、とりあえず積んでおくと活躍してくれる。

 

VP-60LT (アイスワーム撃破 クリアで解放)

 設置型のタレット。両肩に積んで置きまくれば雑魚を散らすのにも、ボスを堕とすのにも使える。

 ボス戦時は円を描くように範囲を離れすぎずに立ち回る必要があるので、軽量機や軽タンクだとなお良い。

 防衛戦でもある程度勝手に敵を攻撃してくれるため、撃ち漏らしも減る。

 

 

 

 

使っていた機体

重量二脚(樹大枝細ドム脚)でプレイしていたが、いつの間にか極太ビームが避けられなくなってつらくなって軽量二脚に変えた。

1周目終盤~3周目クリアまでの機体はコレ。

 

なんとなくメインに白を添えてそれっぽいビビット系のラインを入れたら、細身のシルエットが魅力のナハトライアーがさらにヒロイックになり……アムドライバーだこれ。

 

 

高機動でぎゅんぎゅん回避ができて楽しく、レーザーが入り乱れて鮮やかだったのでずっと使ってた。

タレットくんは明らかに私よりAC6がうまいので、ガンガンレーザーを飛ばしてくれたのでめっちゃ助かった。

 

 

 

おわり