イナズマイレブンX第3話《ブルーロックの男達》 | star line ~スターライン~

star line ~スターライン~

ブログの説明を入力します。

〜前回のあらすじ〜
イタリアW杯アジア2次予選第1節、日本対中国の試合は、日本のストライカー剣城優一の先制で幕を上げた。
中国は自分達の武器を駆使して戦うが日本はそれをことごとく潰す。
次に点を取るのはどちらのチームか!?


〜約半年前U-20W杯決勝〜

ポーランドのウッチにあるウィゼウスタジアムで決勝戦が行われていた。



ブルーロック組が多く選ばれた日本代表。この大会で得点が多いブルーロックの選手がワールドカップ日本代表にストライカーとして選ばれる……つまり、ブルーロックに集められた300人のストライカーのたった1人の生き残りになれると絵心が言っていた。

現在、ブルーロック組の得点王は潔世一。1点差で糸師凛が2位だ。凛が残り1点を取った場合、ランク上位の凛が選ばれ、潔か他の選手が決勝点を取れば潔がブルーロックの生き残りとなる。

ベルギー相手に3-3の同点、後半アディショナルタイム。次の1点が勝負を決め、ブルーロックの頂点を決める。冴のパスに抜け出したのは凛だった。



(俺がここで決める。潔、黙ってそこで見ていろ。世界一のストライカーは俺だ)


凛の右後方から潔が走ってきている。凛がシュートを撃てば凛が選ばれし1人になる。それを止めるすべはないと凛は確信していた。

潔のスピードでは、凛の撃ったシュートの後にシュートをする事はできない。仮に出来てもオフサイドになる。

潔が先に撃とうとするのは無理だ。左側は凛が居る為、潔はボールの右側から左足で蹴るしかないが、それ以前に追いつく事ができない。

あとは、タックルや凛を引っ張って無理やりシュートを止めるしかない。だがそれは延長やPKに入り、逆転負けする可能性すらある。だからもう潔は凛を止める方法はないと言うことだ。

だが潔は全てを計算していた。凛を超える方法、潔がシュートを決める最後のピース、それは『ツインシュート』だ。



「凛!お前は俺に負ける。冴しか見てなかったお前の負けだ。俺は俺の為にシュートを撃つ。俺はお前を喰らうぞ世界2位」


「っ!?」


シュート体勢に入った凛は右足を振り上げる。そして、その反対側には潔がいる。左足を振り上げていた。


(右足で蹴れないなら左足で蹴ればいい。俺の憧れはノエル・ノア。両利きのストライカーだ。
それに昔の俺なら凛に追いつく事ができなかっただろう。だが、俺はもうお前に負けないぞ凛!
後に撃てば負ける。先に撃つのも無理。なら、同時にシュートすればいいだけだ。)



「じゃあな破壊者」



ーワァァァ!!!



《なんと言う事だぁ!?糸師 凛と潔 世一のツインシュートが炸裂ーっ!!!日本、勝ち越しのゴォォォルッ!!!》


「うおおぉぉーっ!!!」


これほど協力していないツインシュートがあるだろうか。感情が昂り雄叫びを上げる潔の元へ蜂楽と凪が駆け寄って飛び込んだ。凛は膝から崩れ落ちた。冴が隣に立つ。



「あいつが日本をワールドカップで世界一にするかもしれないな……」


そして試合終了した。日本はU-20ワールドカップで初優勝を収めることになった。その後、表彰式と閉会式、祝勝会を終えた日本代表。その日本代表のコーチに就任していた絵心は、ブルーロックメンバーが集まる中、潔に言った。



「お前がブルーロックの生き残りだ。299人を蹴落として選ばれた1人になった気分はどうだ?」


「………足りねぇよ」


その目には闘争心だけが宿っている。潔はまだまだ満足していない。夢はワールドカップでの優勝だ。こんなとこで立ち止まれない。



「足りねぇよ。俺はもっとシュートを決めたい。そしてワールドカップで優勝する。それができるまでまだまだ満足できねぇよ」


「だろうな。お前はワールドカップ日本代表が確定している。行け潔世一。お前が連れて行け。日本がまだ見ぬ新しい世界へ」



「当たり前だろ」


それを見ていたブルーロックメンバー。一生代表メンバーに選ばれない悔しさから震える選手もいた。馬狼は「クソ!!」と悔しさ全開だ。そんな時、絵心が衝撃の事実を語る。


「俺は元々残りの299人を日本代表にするつもりはなかった。だが、ブルーロックプロジェクトを見ていたフットボール連合のジジイ共が勿体ないと言っていた。何より、日本代表監督のロベルト本郷がぜひブルーロックの選手を選びたいと言っていた。」


「え、それじゃ……」


凪と玲王は顔を見合わせる。絵心はニヤリと怪しく笑った。


「日本代表には、潔 世一、糸師 凛、蜂楽 廻が選ばれた。ワールドカップで暴れて来い。
代表候補には凪や馬狼達がいる。また後日発表がある。諦めるなよ。」


「はは……やってやるよ」


みんなの目は闘志が宿っている。こうしてブルーロックの選手達が日本代表と候補に選ばれたのだった。



「世界で待っててよ潔。すぐに行くから」


「あぁ。追いかけてこい凪」







〜現在〜

《剣城優一のシュートで先制した日本代表ですが、中国の固い守りが崩せず上手く攻めきれません。だがそれは中国代表も同じ。どちらも攻めきれず試合は膠着状態です。間もなく前半が終了します。》


スルーパスに定評のある俊仁が日本のディフェンスの裏にパスを出す。オフサイドにならないギリギリを狙う。忠明がボールをトラップする直前、翔がインターセプトした。


「なにぃ!?」


空間認識能力が高く、戦術眼もある翔が俊仁のパスを読んだ。すぐに鬼道へパスを出す。ハオが止めに来る。



「真!イリュージョンボール!!」


ハオを翻弄して鬼道が抜き去って中盤を支配する。オーバーラップを仕掛けていた冴にパスを繋ぐ。相手選手のポジショニングを見て、1番難しい逆サイドの優一へパスを繋げた。これは初めてプレーする優一を試す為だ。


「ソードブレイク!!」


「させるかよ!反動蹴速迅砲(はんどうしゅうそくじんほう)!!!」


そんな優一の前に俊光が入り込み、カウンターシュートをお見舞しようとした。だが、俊光が入り込むのが見えたので優一はシュートではなくパスに切り替えていた。

ボールは地面でバウンドして威力を落とした。そのボールを俊光は蹴り返す。シュートの威力が高ければ高いほど反動蹴速迅砲の威力は上がる。優一のシュートの威力はほとんどなくなっていた為、俊光のカウンターシュートは比較的弱い。後ろを走っていた天馬に対応してもらおうと咄嗟に判断したのだ。

(後は頼むよ天馬君。豪炎寺さん達に繋いでくれ)



「極!嵐・竜巻・ハリケーン!!」


そのシュートを天馬が強烈な竜巻を起こすシュートのカウンターで蹴り返す。そのシュートの先には豪炎寺と日向だ。


「決めるぞ日向」


「はい!!」


2人は炎を出しながら回転する。ボールに対して、日向は右足を、豪炎寺は左足でシュートする。


『真!ファイアトルネード!ダブルドライブ!!』




《出たぁぁーっ!!豪炎寺が日本代表の時にしか撃たない幻のシュートだぁぁーっ!!》




キーパーのフーチェを吹き飛ばし、炎のシュートはゴールネットを揺らした。湧き上がる観客席。なんと日本は追加点を上げた。2-0と2点リードになった。


ここで前半終了のホイッスルが鳴り響く。日本のリードで後半戦へ突入する。ハーフタイムを終え、コートチェンジを行い、日本のリスタートで後半が始まる。


《日本は3人の選手を交代しました。剣城優一と日向小次郎に代わって糸師凛と潔世一、松風天馬に代わって蜂楽廻が入ります。》


「よろしく潔くん!」


「はい!よろしくお願いします!」


試合中、集中力が高まると口が悪くなる潔だが、今は大人しくて温厚だ。ついに後半戦がリスタート。




《さあ、後半キックオフ!まず攻めるのは日本代表。翼にボールを預けてフォワード陣が敵陣内に深く侵入!2点リードの為積極的に攻めます!》


「これ以上お前らの好きにはさせない!」


俊仁とハオが2人でプレスをかけて翼を止める。ボールをキープするのに必死な翼のフォローに鬼道が近づいた。

それを見た翼がパスを出す。しかし、それをシンがカットした。冴が止めに来るが俊仁とハオとシンの3人で冴を交わす。


「クソが……!」


さらに3人は連携して壁山を翻弄する。そして俊仁がお得意のスルーパスを出す。走り込む飛翔と忠明。またも読んでいた翔がカットに来る。


「撃たせないよ!」


でも、そのスルーパスは2人より遥かに前へと出すパスだった。翔は騙されていた。


「ま、まさか……」


そう。そのスルーパスはディフェンダーでカウンターシュートが武器の俊光へのパスだった。オーバーラップで上がってきていてフリーの状況を作った。


「そんな……」


2点差とは言え、1点でも取られたら流れは変わってしまう可能性がある。ただただ俊光の元へ転がるボールを見るしか無かった。だが、ただ1人このパスを予見していた者がいた。



「読めてんだよパスしか出せない単純野郎」


なんと、フォワードの潔だ。ディフェンスラインにまで下がってきていた。唖然とする中国代表。カットした潔は蜂楽へパスを出す。


「ゴール前まで頼むよ相棒」




「任せて!」


類を見ないドリブルテクニックを披露する蜂楽を誰も止めることができない。味方さえも言葉を失っていた。なんと脅威の8人抜き。翼は感心していた。


「す、凄い……!なんてドリブルなんだ……」


「潔!!」


蜂楽のパスが潔へと繋がる。ダイレクトボレーシュートだ。


「イナズマダイレクトシュート!!」




「絶!龍じ……うわぁ!!」


余りのスピードにフーチェは技を出す暇もない。稲妻を帯びた潔のダイレクトシュートはゴールに突き刺さった。














to be continued


次回予告
潔のシュートで追加点を奪う。凛も負けじと対抗心を燃やす。
アジア王者の力を見せつけ、日本対中国ついに決着!

第4話
勃発!潔VS凛!!


これが超次元サッカーだ!!!


〜あとがき〜
どーも沙優羽です!
お久しぶりです笑

前半のU-20W杯の話は俺のオリジナルなので、本当のブルーロックでの話じゃありません!
あんな感じになるかなぁ〜って書いたわけでもなく、俺が書くW杯に合うように書きたくて書きました笑
ブルーロックは熱いので、みんなもぜひ読んでみてね☆←宣伝w

日本代表みんなを活躍させたいので、できる限り順番に活躍させます!でも、主人公格の翼や円堂、天馬や潔がメインになるかな?
翔も主人公だけどディフェンダーなので、翼達に比べると目立たなくなっちゃうのはすみません泣

コーチの達海は徐々に目立っていくのでジャイアントキリング好きな人は全裸待機しててください!
めちゃくちゃかっこよく書くつもりです!←

あと、日本代表紹介で、所属クラブ書いたので興味ある人はぜひ読みに行ってみてください!
URLはこちら→日本代表紹介


ではアデュー☆