イナズマイレブンX 第4話《勃発!潔VS凛!!》 | star line ~スターライン~

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〜前回のあらすじ〜
イタリアW杯アジア2次予選1回戦、日本対中国の第1節は前半を2点リードで折り返した。
後半は潔と凛と蜂楽が入る。ブルーロックNo.1ストライカー潔 世一が蜂楽と協力してあっという間に1点を奪って後半早々3対0とリードを広げた。
中国代表は為す術なく攻められつづけてしまうのか!?



〜本編スタート〜

《ゴォォォルッ!!!潔 世一、追加点となる3点目のゴールを決めましたーっ!!ブルーロック出身の蜂楽 廻とのコンビネーションで後半あっという間のゴールでしたー!!》

盛り上がる実況者。隣に座る解説者も驚きのあまり声を詰まらせる。

《し、信じられないプレーの連発でしたね。入った潔選手が1人で試合の流れを大きく変えました……。ブルーロック時代から注目されてましたが、とんでもなく広い視野を持ってますね。予見する力が他を圧倒してます。蜂楽選手のドリブルテクニックも相変わらず見事ですね。なかなかいませんよ。あれだけ相手を翻弄できるプレーヤーは。》


潔と蜂楽がハイタッチしている。翼も2人に駆け寄り抱きついていた。


「すごいや2人とも!!練習や強化試合の時から思ってたけど、本当に18歳なの!?」


「まだピチピチの18歳ですよ俺たち。まだまだ点を取るんでフォローよろしくっす」


「よーし!!俺も点取るぞー!!」



(聞いてねーな)


中国代表のベンチでは監督の金雲が頭を抱えていた。日本がここまで攻撃力を増してるとは思ってなかったようだ。ブルーロック組の存在感が中国代表にプレッシャーを与える。



「このままではまずいですねぇ……チェン。準備しておいて下さい」


「ういーっす」


《さぁ、3点リードの日本代表。中国ボールで試合再開です。またもキャプテンで司令塔の俊仁へボールを託します。》


中国代表のプレイの主体はパスサッカーだ。細かくパスを繋いで攻撃のリズムを作ろうとしている。だが、ボールを持つ選手に日本の選手はプレスをかけに行く。

考える時間を与えない。中国代表に自分達のサッカーをさせない。日本はプレッシャーをかけ続ける。


「忠明!!」


またも日本のスペースを見つけてそこへスルーパスを出す。忠明にボールが渡る直前に翔がインターセプトする。


「また!?」


パスカットをされまくり悔しがる俊仁だったが、日本のフォーメーションを見てある事に気づく。もっと早く気づくべきだったと後悔している。


(日本のフォーメーションは3-2-2-3。トップ下を2人配置し、中盤の後ろを広く空けている。だからパスを出しやすいんだ。だがそれは、俺達がパスサッカーで攻めるのを知ってるからパスを出させていたんだ。
高い空間認識能力と戦術眼を持つ太田翔や状況判断能力やキープ力の高い松山光を配置して、俺の武器のスルーパスを封じる為……)


「キャプテン!!」


翔のパスは翼へ。だが、日本がパスサッカーをするのを中国代表も知っている。ハオが翼にスライディングタックルを仕掛ける。

だが翼は動じずボールを浮かして交わした。そしてオーバーヘッドキックした。明らかに撃つ場面じゃないのに翼は交わしつつ周りを見て、フリーの鬼道へパスを繋いだのだった。ハオが驚きを通り越して呆れている。



「あんな体勢で……」


ディフェンス陣がプレスをかけてくる。鬼道はバックパスして後ろにいた冴にボールを託す。誰がどこにいるか全て分かっているかのようにパスを繋げる。


「うおおおー!!」


ショルダータックルを仕掛けるシンと冴が競り合う。冴は抜群のキープ力でボールを取らせない。競り合いにも負けない体幹を見せつける。



「どけよザコ」


最後は冴がシンを振り切る。ドリブルもパスも天下一品だ。豪炎寺に鋭いグラウンダーのスルーパスを出す。ディフェンス陣が止めに来るのが見えた豪炎寺は、冴からのスルーパスをそのまま利用して交わした。

だが抜いた後、ボールを豪炎寺が拾おうとした時、凛が奪ってきた。普段はポーカーフェイスでクールな豪炎寺もさすがに驚きを隠せない。



「な……っ!?」



「俺がシュートを決める。」

そう言うと凛はドリブルで上がりだした。豪炎寺は立ち止まって頭を搔いてため息をつく。


「これがエゴイストか……」


ドリブルで上がる凛の横に潔が並ぶ。ディフェンダー2人が凛を止めに来る。潔はパスを求める。


「俺にパスを出せ凛!」


「黙れ。引っ込んでろ」


だが凛はディフェンダーのスライディングタックルを喰らってボールをクリアされてしまう。凛は舌打ちする。


《日本代表のスローインでリスタートです。いやー、それにしても日本は果敢に攻めますね。まだまだ点を取りそうな予感です》


《潔選手と糸師凛選手が良い刺激になってますね。日本代表のキーマンとなる2人ですよ》


実況も解説も2人のライバル関係に惹かれているようだ。その時、中国代表が動き出す。ディフェンダーにチェンが入った。


《ここで監督が動く。中国代表、瞬足のチェンを投入します!ディフェンダーながらチャンスがあれば攻める非常にアグレッシブな選手です。日本はどう対応するのか!》


監督のロベルト本郷はコーチの達海猛と話をしていた。それはハーフタイムの時、選手のみんなに後半の作戦を伝えた時にも話していたことだ。


〜ハーフタイム〜
潔達ブルーロック組は後半に出場することをロベルトから伝えられた。絵心は潔達に発破をかける。



「お前達の晴れ舞台だ。見せてみろ。お前達のサッカー。これがブルーロックだと世界に思い知らせろ」

「ああ。」

潔達は力強く頷く。戦術を主に考える達海猛コーチが続いて話し出す。翼達は話を聞いていた。



「中盤の後ろを空けてパスカットを狙ってアイツらの武器を潰す作戦は継続しようと思う。バレたらまたこっちで対応する。んで、後半恐らく瞬足のチェンが入ってくる。あいつが入ったら風丸、お前を試合に出すから攻めてきた時にマークを頼む。中国代表の武器はことごとく潰して勝利をもぎ取る。勝つぞ!」


『はい!!!』





〜現在〜
チェンが入ったのを見て、ストレッチしている風丸は集中力を高める。次に試合が止まったら入るようだ。ボールは蜂楽のスローインで潔が受け取る。
止めに来たシンとのマッチアップを展開。フィジカルの弱い潔にタックルするが、潔はタックルされるインパクトの瞬間は力を入れない。感触がなく、シンの動きが一瞬止める。その瞬間に潔がタックルを仕掛けシンとのフィジカル対決を制して冴にパスを出す。

しかし、それを読んでいたチェンがスライディングで冴に渡る前にボールをクリアする。

「決めろよ、凛。」

なんと冴は、敢えてボールをチェンに蹴らせていた。こぼれ球を凛が拾い、そのままシュート体勢だ。目の前にはカウンターシュート狙いの俊光。

「蹴り返してやる!」

迷いなく凛は強烈なシュートを打ち込む。俊光はほくそ笑んでいる。

「反動蹴速迅砲(はんどうしゅうそくじんほう)!!!」

強烈なカウンターシュートが炸裂。シュートを打った凛が、そのシュートにまたも食らいつく。

「ま、まさか!?」

その場にいた誰もが唖然としている。なんと凛は、わざと俊光の目の前でシュートを打ち、カウンターシュートをさせた。その上で、さらにカウンターシュートを狙っていたのだ。



「俺はお前らを破壊する。バーティカルスピンカウンター!」

俊光のシュートをカウンターシュートで蹴り返す。俊光は反応できない。そのシュートはスピンカーブがかかっている。ディフェンダーは凛のシュートを止められない。
しかし、キーパーのフーチェは何とか反応した。だが、シュートコースには潔がいた。

「なっ!?」

日本代表でただ1人、凛がわざと俊光にシュートを打たせてカウンターシュートを狙っていることが分かっていた潔が飛び込んだ。



スピンを掛けて撃つことも予想していた潔がシュートの軌道に合わせてイナズマダイレクトシュートを叩き込む。フーチェは必殺技で応戦だ。



「絶!龍神鉄扇!!」

強烈な潔のシュートがフーチェの技ごと吹き飛ばす。潔の2点目のゴールが決まった。試合は4対0と日本代表が大きくリード。

《ゴオオオールッ!!日本代表、潔世一が2点目を決めたーっ!!途中交代で入った潔世一、その存在感を示す素晴らしいシュートだーっ!!》


シュートを決めた潔が、アシストの付いた凛に駆け寄って煽る。

「ナイスアシスト凛」

「クソが………殺すぞ」

相手の長所を出した上で、俊光の武器を破壊した凛はそのままシュートを決める気だったが潔に読まれて良いとこ取りされた。殺意が隠しきれない。それを見ていた蜂楽は楽しそうに笑っていた。



「いいよー!潔も凛ちゃんも!俺も決めたい!!」



「俺も決めたい!!」

蜂楽と翼が顔を見合わせてニヤリと笑う。日本代表にエゴが芽生えつつある。ポジションに戻る両チーム。日本代表は選手交代で、壁山に代わって風丸が入る。

「あとは、頼んだッス!」



「任せろ!」

壁山とハイタッチしてピッチに入る風丸。左のサイドバックに入った。左のサイドバックにいた太田翔はセンターバックに入る。




その後の試合展開は日本代表が中国代表を圧倒する。武器だったパスは尽く日本のディフェンダー陣に止められ、ドリブル突破は翼や鬼道や冴に止められ、逆にドリブルで突破される。

蜂楽のドリブルを止めることもできないし、正確無比なパスをする日本代表に手も足も出ずフォワード陣がゴールを決める。

警戒されてる潔は、それを利用し、豪炎寺や凛にパスを出してアシストを量産する。中国代表は翻弄されっぱなしだ。

頼みの綱のチェンの投入も虚しく、風丸とのスピード勝負に負けて得点を決めるどころかチャンスすらやって来ない。全員で何とか突破できてもキーパーの円堂に止められる。

終わってみれば、8-0と日本の圧勝だった。日本はイタリアW杯アジア2次予選初戦を勝利で収めた。











to be continued


次回予告
初戦を勝利した日本代表の快進撃はまだまだ続く。マレーシアとシンガポールにも圧倒的な力を見せつける。
日本代表に大きな期待を寄せるサポーター。選手達は夢を与え続ける。
だが、剣城兄弟と糸師兄弟に不穏な空気が流れ始めていた。

第5話
2次予選突破に向けて


これが超次元サッカーだ!!!



〜あとがき〜
どーも沙優羽です!
W杯アジア予選の初戦、日本は圧勝で突破しました!さすがアジア1位だぜ!!←
そしてリアルでも、あと数ヶ月でW杯アジア予選が始まりますね!
まあ日本なら余裕でW杯本戦出場決めるやろ笑

んで、本編では次回から主に、潔や凛や冴が目指すエゴイストサッカー、天馬や神童や剣城が目指す絆サッカー、翼や円堂や鬼道はその中立的立ち位置で、みんなバラバラな思いで試合に臨み始め、日本代表の空気が悪くなっていきます。
剣城兄弟と糸師兄弟の考えが全く違うのでどう和解するのかも見物ですね←

ではアデュー☆