「オッペンハイマー」がゴールデングローブ作品賞受賞 | 狭山与太郎のどですかでん

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昨年、世界中で大ヒットしたクリストファー・ノーラン監督の映画「オッペンハイマー」ですが、予想通りこの作品が今年のゴールデングローブ賞作品賞他5冠に輝きました。

ゴールデン・グローブ賞『オッペンハイマー』が作品賞含む5冠に輝く(ぴあ) - Yahoo!ニュース

ということはアカデミー賞の作品賞も受賞する可能性が極めて大きくなってきました。

ところがこの映画 日本だけは広島や長崎の原爆被害について触れられていないという理由で未だに上映されていません。

何となく愛知トリエンナーレ問題の裏返しのような気がしなくもありません。

今日のNHK夜7時のニュースでは宮崎駿の「君たちはどう生きるか」がアニメ映画賞を受賞したことが大きく伝えられましたが、作品賞を「オッペンハイマー」が受賞したことについて全く報道していませんでした。

上映もしていないのだからニュース的価値も無いということなのでしょうか。

敢えて触れていないのか、話題になること自体を忌避しているのではないかと詮索してしまいます。

 

結局、昨年12月7日に「さまざまな議論と検討」の結果、「オッペンハイマー」が遂に日本でも公開されることが発表されました。

ただし、いつになるかは明言されていません。

日本公開決定、映画『オッペンハイマー』が物議を醸した理由 | Forbes JAPAN 公式サイト(フォーブス ジャパン)

日本でもヒットしそうだと見込んでタテマエや国民感情や批判よりもビジネスが優先したということなのでしょうか。

それとも単なるガス抜きとして発表しただけで、実際に上映する予定はないのかもしれません。

配給会社はユニバーサルではなくビターズ・エンドということなので、たとえ上映されたとしても本来のIMAXでは見られないかもしれません。

 

映画は黎明期から単なる娯楽だけではなく国策プロバガンダの手段としても使われてきました。

ナチスドイツが映画やオリンピックを国威発揚に利用したことは広く知られています。

日本も中国侵略時に「日満親善」、「五族共和」、「王道楽土」といった満洲国の理想を満洲人に教育することを目的に「満州映画協会」なるものを作って満州人を啓蒙しようとしましたがあまりにもプロバガンダ臭くて現地の人の人気はなかったようです。

 

「オッペンハイマー」については核兵器を肯定したプロバガンダ映画であると批判する人もいるようですがむしろその逆で、反核映画でありオッペンハイマーという人間そのものに焦点を当てた作品のようです。

とにかくこの映画を見ない限り肯定も批判もできないわけで是非この映画をIMAXで見たいというのが私の希望です。

 

因みに、昨年のハリウッド映画でレオナルド・デカプリオが主演し、マーティン・スコセッシが監督した「キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン」が数多くノミネートされていましたが、受賞は悉く「オッペンハイマー」にさらわれました。

ディカプリオが先住民の視点で掘り起こした、米国の消された歴史 「キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン」 - ひとシネマ (mainichi.jp)

「オッペンハイマー」と同じくこの映画も言わばアメリカ歴史の負の部分をテーマとした映画。

石油が採掘されるアメリカの先住民居留地を、あの手この手で奪い取るという話。

「オッペンハイマー」は負の歴史としてよりもオッペンハイマーという人間に焦点を当ててうまくかわしているのに対し、「キラーズ・オブ・ザ・フラワームーン」はガチにアメリカの黒歴史を伝えているわけですから興行性や賞とは相容れない映画なのかもしれません。

 

そうして、この映画の説明記事を読むとまるで現在のイスラエルのガザ侵攻を彷彿とさせるような映画であると感じました。

ガザの沖合の海底には途方もない量の天然ガスや石油が埋蔵されていることが近年判明しています。

その資源を独り占めしようというのがイスラエルとアメリカの真の狙いだと言われています。

イスラエルのガザ攻撃侵攻とそれを支援し続ける米国という事実は全くこの映画の焼き直しのようです。

しかもこの映画は事実に基づいているというのですからまるで現在のガザ攻撃を予言でもしたかのような映画なのです。

 

この映画、近くのユナイテッドシネマで昨年上映されており是非見たかったのですが、昼間の上映はしていませんでした。

19時半一回だけの上映のみで終映時刻は11時となってしまい諦めました。

取り敢えず上映はするものの観に来る人は殆どいないだろうと判断したのでしょうか?

アメリカでの興行成績もよくなかったようです。

お馴染みの川越スカラ座では上映するような映画でもなさそうだし、テレビでは勿論放送しないでしょう。