コロナに加えて朝から晩まで今度はロシアのウクライナ侵攻のニュースが伝えられ、世界中に不安といらだちと恐怖感と連帯感をもたらしています。
そして世界中のマスメディアによって流されるこれ見よがしのニュース映像に影響され短絡的行動を起こすおぞましき連中が発生するのはいつの時代どこの世界でも共通した現象です。
トランプが大統領時代に新型コロナを中国が発生源の武漢ウイルスと言ってからは米国でアジア人が謂われのない暴力を受けました。
殆どの米国人にとっては中国人も韓国人も日本人もみな同じ。
外観的な区別がつかないのは勿論、それぞれが違う国だと知っている人だってどれくらいいることやら。
特にアフリカ系の人たちにとっては日頃散々差別や虐待を受けているはけ口としてアジア系の人たちにこの時ぞとばかり暴力をふるうということが頻発していました。
ニューヨークで活躍していた日本人ジャズピアニストが地下鉄の構内で複数の暴漢に襲われ重傷を負った話はテレビニュースでも大きく取り上げられました。
中国人だと思われたからなのでしょう。
今回のロシアのウクライナ侵攻に対しても世界中でロシア人が理不尽な差別を受けているようですが、日本も決して例外ではありません。
日本のロシア料理店に中傷相次ぐ。ネット口コミに兵士の遺体? ウクライナ出身オーナーも被害に | BuzzFeed Japan (nordot.app)
しかもロシアとウクライナの区別もろくに付けられないような人たちがこの時ぞとばかりにロシア的なものに対し誹謗中傷し攻撃していますが被害を受けている多くのオーナーはウクライナの人たちなのです。
因みに、白系ロシア人として有名な横綱大鵬は実はウクライナ出身でした。
要するにSNSなどで無責任に誹謗中傷攻撃する人たちは相手が弱くて反撃してきさえしなければ対象は誰でもかまわないってことです。
個人的なサディスティックな気持ちを発散できれば相手が誰であっても何であっても構いません。
相手は朝鮮人だろうがロシア人だろうが被差別部落民だろうが少数民族だろうが沖縄の人たちだろうがLGBTだろうが弱い立場の人なら誰だっていいのです。
時には犬や猫などのペットに向かうことだってあります。
そうして共通して言えることはこんな人たちは決してアベ・シンゾーとその仲間たちやアメリカや原発村やカルト系宗教団体に対しては一切攻撃はしません。
しかもこのような人たちは大勢いるわけではなくごく限られた少数の人たちで、いたるところで何回も執拗に攻撃を繰り返すことも特徴です。
北朝鮮の拉致問題が明らかになると何の関係もない朝鮮学校の生徒が襲われたり、電車の中でシマチョゴリに硫酸をかけたりするような輩が現れます。
在特会なる団体まで現れて大音量で毎週のように在日居住区で誹謗中傷のデモを仕掛けたり京都朝鮮学校を襲撃したり、2010年代には各地で発砲や放火、器物損壊、脅迫などの事件が繰り返されました。
「放火犯に増して怖いのは…」在日コリアンを狙った“ヘイトクライム” ウトロ放火事件、関係者の訴え(BuzzFeed Japan) - Yahoo!ニュース
米国でも911テロの後各地でアラブ系の人たちが襲われ数多くの犠牲者を出しました。
1923年の関東大震災の時には朝鮮人や共産主義者が井戸に毒を入れたというデマが流され約6000名が自警団などによって惨殺されています。
旨く発音できないために朝鮮人とみなされ殺された日本人もたくさんいました。
因みに、最近ではこの朝鮮人虐殺を否定する団体まで現れているようです。
当然この人たちは南京虐殺も否定しています。
「朝鮮人虐殺6000人を否定」のむなしさ 森健さんが見た集会とは | 毎日新聞 (mainichi.jp)
なぜこのようなことが起きるか?
それは政府が黙認しているどころかむしろ煽っているからでしょう。
ナチスドイツ時代にユダヤ人を虐待したのはナチ党員だけではありません。
ドイツの一般市民が一緒になって差別虐待を行っていたのですよ。
コロナでアジア人が襲われるようになったのはトランプの発言が原因です。
911の時はブッシュ政権のアル・カイダ犯人説とイラク戦争の影響。
在日ヘイトはアベ・シンゾーの政治姿勢。
関東大震災のときは警察がデマを流したと言われていますが理由がよくわかりません。
朝鮮人虐殺を否定する動きは小池都知事の言動による影響。
今回のロシアヘイトは米国によるマスゴミ総出のプロバガンダの影響という具合です。
世界中でロシアヘイトクライムが発生してもそれが戦争抑止には全くつながらないことだけは確かです。
日頃のストレスと欲求不満のはけ口としてこれらの行為に及ぶことだけは絶対に辞めてもらいたいものです。
ロシアの侵略行為に反対を表明したいなら堂々とデモや集会に参加して意思表示すればいいのです。
ロシア料理店をSNSなどで匿名で誹謗中傷したり、ロシア人を見かけたら危害を加えるようなおぞましい人たちは決してデモや集会に参加するようなことはしません。