ドラッグ依存。映画「ビューティフル・ボーイ」感想(少しネタバレあり)。 | キッカ。のブログ

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皆さん、こんにちは。

 

 

 

 

先日から幾度もこの映画を観に行く!と言って、

 

 

ようやく観に行ってきました。

 

 

少し自分の個人的なお話も含めて感想を書きたいと思います。

 

 

というのも、

 

 

今回の映画は薬物中毒だけの問題ではなく、

 

 

機能不全家族のストーリーでもあるので、

 

 

家族問題が大きくかかわっている映画です。

 

 

なのでそういった一面の話から僕の個人的なお話も入れさせて頂きます。

 

 

今回は近場で観れない方のために少しだけネタバレを入れていることをご了承ください。

 

 

 

 

 

今回の映画は、

 

 

実話です。

 

 

 

10年前にアメリカでベストセラーになった薬物中毒に変貌してしまった息子の自伝(現在は克服されています)と、

 

 

それを支える父の自伝2冊を合わせたものを映画にしています。

 

 

克服までは8年かかったそうです。

 

 

↓お父さんデイヴィットさんの自伝

 

 

 

 

↓息子ニックさんの自伝(日本語翻訳は発売されていませんでした)

 

 

ということでアメリカ製作の、

 

 

「ビューティフル・ボーイ」

 

 

です。

 

 

 

タイトルはジョン・レノンさんとオノ・ヨーコさんが愛する息子のショーン・レノンさんに送った歌、

 

 

「ビューティフル・ボーイ」から来ているそうで、

 

 

劇中でもまるで息子ニックに対する子守歌のように感じさせる感じで歌が流れます。

 

 

ビューティフルという単語は「きれいな」「美しい」だけでなく、

 

 

きれいなほど、美しいほど、「見事な」、「素晴らしい」という意味があります。

 

 

こちらの意味の方が強いでしょうね。

 

 

 

パンフレットは薬物依存に堕ちていく息子ニック役のティモシー・シャラメさんのアップ!

 

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ティモシーさんは過去に男性同性愛のラブストーリーを描いた、

 

 

「君の名前で僕を呼んで」のエリオ役でも有名ですね。

 

 

本当に映像と音楽が実に素晴らしい映画で同性愛ラブストーリーでは一番大好きな映画です。

 

 

どうでもいいですが、ブルーレイも日英の原作本も持ってますw。

 

 

 

 

 

では話を戻しましてw、

 

 

このパンフレット、

 

 

裏面が本当に素敵です。

 

image

 

 

映画を観終わった後にこれを視ると、なおかつより美しく、切なくも視えます。

 

 

 

 

 

 

では映画の感想と、

 

 

そこから派生した僕のお話をさせて頂きたいと思います。

 

 

 

 

 

 

まず、

 

 

 

 

とても深く心に突き刺さるストーリーでした。

 

 

 

本当に色んな角度から考えさせられます。

 

 

 

 

 

 

この映画は更生が終わるまでの結末を一切描いていません。

 

 

だから、「え?ここで終わり?・・・」という感じですね。

 

 

というのもこれは僕の勝手な独断による推測ではありますが、

 

 

おそらく薬物中毒の更生はそうそう簡単には行かないというメッセージ性も込めているのだと思います。

 

 

もちろん観れば絶対損はないですし、

 

 

僕は何度も何度も涙腺が弱くなっていくつかのシーンで涙が自然と流れました(僕は薬物依存ではなかったけど気持ちがわかる部分もある)。

 

 

けれどもハッピーエンドとか結末を知りたくて観たい方は悪く言えばガッカリするかもしれません。

 

 

「感動した」とか「とてもよかったー」といった感想にはならないと思います。

 

 

そのくらい終始薬物中毒のリアルな部分を伝え、

 

 

この問題について観る側に自然と投げかけている感じがしました。

 

 

ストーリーは父と子の現在のシーンと幼少期の頃の息子との回想シーンがかなり交差しながら進んでいくので、

 

 

前半はちょっとわかりにくいと感じるところもあるかもしれませんが、

 

 

背景とか原因が中盤あたりから徐々に迫る感じなのでそこは心配しなくてもいいかなぁ~とは思います。

 

 

それこそ18歳のちょうど高校生を終える時期くらいに依存症が発覚するわけですが、

 

 

既に2年前から手を出していたそうなので正確に言えば16歳からでしょうか。

 

 

結構やってることになりますね・・・。

 

 

 

 

 

この映画の見どころは麻薬中毒にはまってしまう本人だけじゃなく、

 

 

それを支える家族という視点を主にしているところだと思います。

 

 

今まで薬物中毒から更生する当事者のストーリーはたくさんあったと思いますが、

 

 

それを支える父親、母親といった家族を軸に置いてるストーリーってなかなかない気がします。

 

 

この映画は見事にその角度で描いてくれているので実際にこういった依存症の方を抱えるご家族や、

 

 

支援者の方は大変参考になるんじゃないかと思います。

 

 

もちろん依存症と闘う当事者の方も参考になると思います。

 

 

実際にそういった依存症に陥ってしまった方を支える家族や支援者といった方々、

 

 

たくさんこの世にいらっしゃって精神的にも肉体的にもボロボロになってしまう現実があるんですよね。

 

 

支援される側もする側もどっちもお辛いと思います。

 

 

それこそここから少しネタバレが含まれますが、

 

 

そういった支援する側の人間が参加する自助グループのミーティングのシーンが出てきます(もちろん当事者本人の自助グループのシーンも出てきます)。

 

 

そういったシーンから支援する側の心の負担という部分もよ~~~く描いているなぁ~と思いました。

 

 

 

 

 

 

ひとまず、

 

 

ティモシーさんが演じる息子ニック。

 

 

とにかくめちゃくちゃ勉強もできて頭も良いし、スポーツも万能なんです。

 

 

なおかつ文才にも才能があって欠陥なんてあるのか?と思うくらい(実際に克服後は脚本家さんになってます)。

 

 

けれどもそんな彼がある日、

 

 

友人伝えから興味本位で薬に手を出してしまい、

 

 

そこから抜け出せなくなってしまいます。

 

 

最初はすぐやめるつもりだったけれど、結局依存へ・・・。

 

 

よくある話ですよね。

 

 

 

 

 

では、薬物依存に陥ってしまう息子ニックの裏側の心理はなんなのか?

 

 

そういったことも映画の回想シーンを交えじわりじわりわかってくるようになるのですが、

 

 

実はスティーブ・カレルさん演じるお父さんデイヴィットと彼の実の母親は離婚しています。

 

 

後にお父さんは画家の女性と再婚(新しい母親)されていて、

 

 

その間に歳の離れた小さな弟と妹がいる感じです。

 

 

それでその家族と仲良く一緒に暮らしてる感じなんだけど、

 

 

この息子のニック、兄妹たちにもすごく良いお兄ちゃんを演じるんですよね。

 

 

「こんなお兄ちゃんがいたら最高じゃん!」と誰もが思うくらいめっちゃくちゃ可愛がるし、

 

 

新しいお母さんともお父さんとも仲は良好で、

 

 

むしろそれぞれに愛情が深くてどこに不平不満なんてある?ってくらいでした。

 

 

けれどもそこが落とし穴だったと言うケースもやっぱりあるんですね・・・。

 

 

彼の心に抱えていたことはかなり重いものだったんだなぁ~と思いました。

 

 

 

 

それこそ両親が離婚したがゆえにお父さんを大事にしようという思いと、

 

 

再婚した新しい母親や兄妹も大事にしなきゃいけないという部分もあれば、

 

 

前のお母さんとの旧家族の関係もあるわけですよね。

 

 

しかもすごく優秀な息子だったから期待も煽られるに加え、

 

 

それでまた実のお母さんも離婚後もしっかり息子ニックを愛しているんだけど、

 

 

同棲してる人がいることも後にわかります。

 

 

だから彼の心は彼にしかわからない幼少期の記憶や離婚という問題から逃れられない孤独感もあったのかな~?とも思いました。

 

 

映画では治療中に実のお母さんと交流するシーンも出てきますが、

 

 

お父さんとは連絡を取り合っていても本当に不仲なんです。

 

 

息子の薬物中毒の話になれば終始電話で口論のシーンばかり。

 

 

そういった結果がすごく臭わせるような感じがします・・・。

 

 

自分で埋められない心の傷だったり、

 

 

将来のプレッシャーというものを友人やちょっとした女の子との遊びで埋めていたのかもしれませんね。

 

 

そこに薬の勧誘が入ってしまい断れず手を出してしまったんだろうなぁ~・・・。

 

 

 

 

 

依存症が発覚した後最初は4週間プランの治療を施設でしていきますが、

 

 

結果的に延長。

 

 

それでも地道に治療してるかと思ったら途中で抜け出して、

 

 

また薬に手を出す。

 

 

バレて泣きべそかいて親に謝って、

 

 

また治療に戻って徐々に良くなって大学に通うようになっても、

 

 

結局また手を出して失踪はするは、

 

 

薬のために弟の貯金をこっそりかっぱらってしまうわで、

 

 

どんどんどんどん負のスパイラルに陥っていきます。

 

 

そしてまた保護されて問い詰められ泣いて謝罪して、

 

 

戻ってようやく薬から断った!と思ったら・・・、

 

 

精神的に落ちて依存仲間の女の子と行方をくらましてしまう事態・・・。

 

 

家族の方も精神的に参ってしまうことになります。

 

 

お父さんもお父さんで一生懸命息子の立場になってみようと自分から薬を入手して吸ってみたり、

 

 

あれやこれや手を尽くしていたにも関わらず・・・。

 

 

親の立場も辛いですよね。

 

 

 

 

 

自分の子育ては間違っていたのかと自問自答する親の立場、

 

 

息子を救えない歯がゆさ・・・。

 

 

僕はこれも観ていて涙だし、

 

 

それでまた手を出してしまった本人に責任はあるけど抜け出せない本人も辛いわけで、

 

 

それもそれでまたわかりかねなくて涙でした。

 

 

 

 

手を出さないと決めても息子ニックは痣だらけの腕にまた薬をスプーンで炙って注射投与・・・。

 

 

手を出しちゃいけないとわかってて手を出してしまう・・・。

 

 

そして、「やってしまった・・・」と自己嫌悪に陥り独りでうなだれて泣いてるシーン・・・。

 

 

これ、すんごいよくわかるんですよ。

 

 

本当に痛いほどよくわかる。

 

 

 

 

これは僕の体験談ですが、

 

 

僕は過去に摂食障害だったことがあります。

 

 

過食と拒食ですね。

 

 

あとは軽度でしたけど買い物依存症だったこともあります。

 

 

完全に自分の意志の弱さなのはわかってるんだけど、

 

 

どうにもこうにも手が伸びてしまう自分を救えなくて情けなくなるんですよね。

 

 

そして自分はダメ人間とか、

 

 

自分は明らかにおかしいってわかるんですよ。

 

 

だからもう泣くしかない。

 

 

 

 

 

僕も昔異常なほど食べてた時期がありました。

 

 

それでどんどんどんどん体重が増えていくんです。

 

 

これ以上食べたら洋服も入らなくなるのもわかってるのに、

 

 

こうしないと自分の空虚感を保つ方法が見つからないんですよね。

 

 

僕の場合はかなりの重度にはならなかったけどそれでも結構重い方だったと思います。

 

 

なんとか食べるのを断って過食症が治ったと思ったら、

 

 

今度痩せることに快感を覚えていくんです。

 

 

それで食事を抜いて、抜いて、抜いてを繰り返す。

 

 

だからバカみたいに痩せて栄養失調で体調不良になるんですよ。

 

 

そうすると今度は食べざるを得なくなるのでまた食べる自分にならなきゃって思うんだけど、

 

 

今度は食べて太る自分が怖くなるから食べれなくなるんですよ。

 

 

食べないと病気になっちゃうから食べるんだけど、

 

 

たとえ標準値が下回るほど痩せていても体重計乗ってその日が0.1kg以上増えただけでも絶望になるんですよね。

 

 

だから次の日食べちゃダメだ!ってまた抜いちゃうというスパイラルに陥るんだけど、

 

 

人間の気力ってすごいものでだんだん本当に食事が嫌になってくるんですよ。

 

 

そうすると食べ物を口に入れただけでも気持ち悪くなってくるんです。

 

 

食べて吐きそうになったこと何回も経験しました。

 

 

リバースしそうになったこともあります。

 

 

 

 

こうなってしまうのは実は食べ方に問題があるというよりも、

 

 

無意識にそうしないと自分を承認できない、

 

 

自己価値を保てない原因があるからなんですよね。

 

 

だからその原因を見つめていかない限りは治らないんです。

 

 

僕は過食症の時も拒食症の時も本当によく泣いてました。

 

 

食べ過ぎてしまったあとの自分にただただ泣いて、

 

 

食べれない時は食べるんだけど食べれないことに今度は泣いて・・・

 

 

そして泣きながら自分の頬を思いっきり引っ張ったく自傷行為とかするんです。

 

 

食事を残すと怒られるから余計にまた落ち込むんですよね。

 

 

 

 

依存症のメカニズムってタイプは違かったとしても実は陥ってしまうプロセスは一緒だと思います。

 

 

結局原因を辿っていくと自己肯定が弱い自分であることが強く、

 

 

最終的には家庭の問題がすごく影響していたりするんです。

 

 

今は亡きマザーテレサが、

 

 

「平和を望むなら、あなたの家族を平和にできていますか?すべての平和は家族から始まります。」

 

 

という言葉をしたことがありますが、

 

 

これ本当にそうなんですよね。

 

 

家庭内が乱れただけでこんなにも人は変わっちゃうんです。

 

 

 

 

この映画は一切答えを教えてくれるわけでもないし、

 

 

だからといってこの問題を切り捨てているわけでもありません。

 

 

最後らへんの弱り果てた息子と、精神的にもボロボロな父親が共に歩く姿のシーン、

 

 

本当に印象的で僕は涙でした。

 

 

そしてまた息子も泣いているわけです。

 

 

胸が痛くなるほどの内容でした。

 

 

 

 

エンディングロールではティモシーさんがチャールズ・ブゴウスキー「Let It Enfold You」を朗読しています。

 

 

ちょっと難しい文章に感じるかもしれないけど、

 

 

とてもこの映画に精通する内容の文章です。

 

 

 

 

ぜひ興味があれば、皆さんもぜひご覧になってみてください。

 

 

残念ながらTOHOシネマズ系統をメインに公開しているみたいで公演されていない映画館もあります。

 

 

観たい方はホームページでご確認ください。

 

 

 

 

ちなみに余談ですが、

 

 

キャラメルポップコーン、

 

 

しっかり食べました!w

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おいしいよねぇ~、これw。

 

 

 

 

 

ということで本日はインナーチャイルドセラピーです。

 

 

今日は「パーソナリティ」がテーマ。

 

 

本当の自分の姿を見つめていくワークを行います。

 

 

アダルトチルドレンの方は特にパーソナリティ障害になりやすいです。

 

 

僕も境界性パーソナリティ障害が強かったですけど、

 

 

本当の自分がわからなくなるんですよね。

 

 

今日は本来の自分を見つめるためのお勉強。

 

 

相変わらず行くのは嫌だけどwww、

 

 

頑張ってきます!

 

 

 

 

これが終わったら家で借りた映画観て、

 

 

次の日はまた映画館だぁ~い!www

 

 

 

 

頑張ってきま~す。