2024.6/4 高野切第二種 あ支可世能ふ支あけ尓たてるしらきくは 習字 | サワラ君の日誌

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『書道技法講座30 高野切第二種』(深山龍洞編/二玄社)より選句、習字尓

 

あ支可世能ふ支あけ尓たてるしらきくは者な可あらぬ可那みのよ数る可

 

菅原道真

秋風の吹上に立てる白菊は花かあらぬか浪の寄するか

秋風の吹く 「吹上の浜」に立っている白菊は、はたして花なのでしょうかか、それともうち寄せてくる白波でしょうか。

Are the white chrysanthemums standing on Fukiage Beach, where the autumn breeze blows, really flowers, or are they white waves coming in?

 

宇多天皇は、宮廷の池に宮廷行事(歌あわせ)のために和歌山の吹上の浜に模した菊の景色を造営した。きわめて政治的な行動であり、座興ではない。

Emperor Uda built a chrysanthemum landscape modeled on Fukiage Beach in Wakayama for court events (waka singing) in the pond at his court. This is a highly political action, not a game.

 

山川 日本史小辞典 改訂新版 【寛平の治】  宇多天皇時代の887~897年(仁和3~寛平9)の政治をさす。とくに891年1月の関白藤原基経死後の政治に限定するのが一般的。宇多天皇は文人の菅原道真(みちざね)を蔵人頭(くろうどのとう)に迎え,能吏の聞え高い南家の藤原保則(やすのり)を左大弁に任じるなど,北家藤原氏を意識した親政を始め,律令政治の復興をはかるとともに,蔵人所による宮廷運営,年中行事の整備などを行った。この路線は醍醐天皇にうけつがれ,いわゆる延喜の治がうまれる。