Yさんの傷口を私は感染防止のためグローブをはめ脱走中だったため

路上で観察し、さらしを巻いて止血していたためさらしを外し、

消毒し、医療用のテープ、ジュニアの尻を叩き家に来てもらいを行っていた。

すべて路上で。

グローブはめた女がおじいちゃんになにかの液体ぶっかけている・・・・

客観的に見てものすごい光景。

そうこうしているうちにようやくジュニアが現れる。

なぜかタクシーを呼ばずのんびりやってきたが?をい!おとーちゃん、怪我してんねんけど、ぱっくり

傷開いてちーダラダラ流しとんねんけどどうやって病院いくねん!と、心の中で突っ込みながらも、

ジュニアにすぐさま状況を報告し受診するからタクシーを呼んでもらった。

急がなければ午前診終わる!という焦りの元やってきたタクシー運転手さんは、

Yさんを見るなり、「ちょっと待って!おしりにこれひいて!」と新聞を出してきて後部座席に敷いた。

だろうね。そうなるよね。汚れたら、その日お客さんのせれんもんね。

とにもかくにも、ジュニアとYさん同乗で私は後ろをバイクで追いかけながら病院に行ったのであった。

うちの学校は、まあまあな割合でややソフトなヤンキー校でした。特に女子。

スカートが短く、化粧などしている学生もちらほら。

一年生では妊娠して中退した同級生もいた。

うちの中学校は、ややヤンキー校でした。

たばこ問題が勃発し全校集会も毎回その都度あったくらい。

なので高校はそれほどでも・・・という感じ。

うちの母校は、体育にかなり力を入れていて、結構厳しかった。

マラソンもそうだし、毎年耐寒登山なるなる行事もあった。

登山靴をはいてジャージで上るやつね。

 

私が高校のころはどこもかしこも冬に長野県へ行ってスキーという

のが、定番中の定番だった。

 

しかし、うちの母校はそんなちゃらちゃらしたとこはいかんむかっむかっ

うちの伝統は代々由緒正しき、登山だビックリマーク・・・・・・と生徒指導の先生が熱く語っていたその行先は・・・6月にほんまに長野県へ行って登山だった。

アイゼンつける割とガチなやつ。

2班に分かれて、一般が先発で山に登りテントを張り寝袋または毛布で寝る(テント泊)。2泊目は民宿泊。後発の班は1泊目が民宿泊で2泊目にテントで止まりテントを回収する係。

山は、夏に差し掛かっているのに残雪が残り飲み水が水筒では足らず山水を汲んで飲んでいた。夜は霧が深く自分の伸ばした手の

先さえ見えないくらいの濃霧・・・ほんまもんの登山だった。

親は安上がりで助かっただろうと思う。

 

ふとある日何気なく、母校のホームページをのぞいてみると・・・

なんと制服もかわいくなり、修学旅行も北海道に代わっていた・・・

伝統どこ行った・・・・はてなマーク

Yさんのことがすごく気にかかり急いでダッシュで駆け付けたところ、Yさんがあんなに家に出ていくことを拒否していたのに、脱出するところにちょうど遭遇した。

明るいところでみるとYさんの衣服や手に巻いたさらしからかなりの出血が予想されるようなシミが、シャツだけでなくズボンにまで汚染が広がっていた。「Yさん、これ結構ひどいんと違う?今から病院に行くよ。」

「いかへんて!今から出かけるんや」

とやはり拒否。

ジュニアさんに急いで電話しYさんの状況を伝えすぐに来てくれるように伝えたところ、予想外の反応が返ってきた。

「病院に行かないとだめですか?」

いかにも渋々という反応。

Yさんの状態を告げ、そのような状態のYさんがゴミ屋敷にいるリスクを伝え再度来るように要請し、渋々ながらようやく来てくれると返事をもらった。

その間Yさんを説得しつつ応急処置を行うことにした。

さらしをはさみで切り、ポピヨンヨードで消毒し観察してみると

なんと、傷自体は小さいが奥が深く一目で外科処置がいる状態。そしておそらく一部は壊死(薄黄緑)しているようだった。さらにまだ、出血と浸出液が止まっていなかった!!

おそらく、壊死組織切開がいるか最悪切断、一番軽くて最低でも洗浄(と服薬)&ナートは必要かと思われる状態だった。

病院受診の説得午前診に間に合うだろうか?午後からは別の人の件で困難ケースの方の精神科での大切なカンファレンスの予定があった。

ものすごく焦る状況だった。

ジュニア!早く来てくれ!!と強く願った。

Yさんの家に上がりこみ、(このころはもう玄関まで来てもらえないので、入っていいか玄関で聞いて自分で上り込む)床に点々と血痕を後にし、Yさんの薄暗い部屋の中で

けがをしているYさんを発見するも、痛くもなんともないと言い張る。

「Yさんここは暗いから、外でけが見せて」

「別にいいよ。」

「どこでけがしたの?」

「どこやろなあ?おかしいねん。歩道橋わたるのに一時間かかってしまってなあ。お巡りさんが、あんたそんなじゃあ一人で帰れんでしょう?って声かけられてんけどなあ」

「Yさん私いったん職場に帰ってガーゼとか持ってくるから見せてね。病院行こうね」

「いかんでええわ。寝とるわ。」

と、いくら聞いてもいつどこでけがをしたのかわからない様子。家の中は薄暗く怪我の具合もわからない。

また感染症も怖いためいったん職場に戻り衛生材料を集めてくることにした。

施設に戻り上司に報告し、必要であれば病院に走ることを伝えそして師長さんに相談し、グローブやらなんやらいろいろお借りし急いでYさんちに駆けつけた。

木曜日にYさんちに訪問に行き、火曜日に施設見学の約束をすることが出来きた。

そこから、一気に詰めの段階に入り最短入居のできる日の選定も行った。

もちろんジュニアさんと。Yさんには秘密で

 

Yさんちには毎日訪問を行っていたが、金曜日に火曜日の見学のことをYさんに伝え、そして土日を挟んで月曜日に訪問を行った。

すると、Yさんは右腕にさらしを巻いていてガムテープで留めた状態で衣服もさらしも血だらけだった。

ド━━Σ(ll゚艸゚(ll゚艸゚ll)゚艸゚ll)━━ン!!!