簿記1級編【5】 〜伸びしろをみつけた〜 | 40代の税理士試験 挑戦の記録

40代の税理士試験 挑戦の記録

2019年に税理士事務所に転職し、税理士資格取得に挑戦。

地獄のような試験勉強の日々の記録を残します。

プロ簿記のオンデマンドコースで学んだ内容は

なるほど!の連続でした。

これまでの簿記1級の学習で各論点の解法はなんとなく学んだつもりでいましたが、

プロ簿記では

なぜこのように解く必要があるのか、

そしてこの会計処理を行うことでどのような効果があるのか

という本質をしっかりと叩き込んでくれました。

 

さらに解答時間がタイトな試験対策としての時短テクニックもふんだん。

会計処理の意味が分からずいつも間違っていた論点が

スラスラと解けるようになっていくのは快感でした。

解答戦略として「絶対に落としてはいけない問題」と「後回しにする問題、捨てる問題」も的確に示してくれ、

総合問題の点数が進研ゼミのマンガ並みに上がっていきました。

 

印象に残っている論点は次の通りです。

 

①連結会計

開始仕訳の意味が分かっていませんでした。

そのため、連結2年目以降の問題がちんぷんかんぷん。

プロ簿記では、簿記の超基本である簿記一巡をしっかり解説した上で、

その中の連結会計の位置付けを丁寧に教えてもらいました。

それだけです。

それだけで魔法のように開始仕訳の意味が分かりました。不思議です。

また、複雑なのが成果連結。

これは解法テクニックが目から鱗でした。

仕訳手順が市販の参考書の半分。もちろん過不足なく解答することができます。

威力抜群でチートできます。

 

②退職給付会計

こいつも独学で悩んでいた論点の一つです。

未認識数理計算上の差異や過去勤務費用の処理が全然分かりませんでした。

本試験で出題されたときは、まっさきに捨ててました。

そしてプロ簿記を通して、最も得意になった論点です。

簡単な表を利用した解法テクニックを教えてもらえるのですが、

機械的に数字を埋めていくだけでどんな複雑な問題でも簡単に解答することができます。

令和元年税理士試験の簿記論では退職給付会計の応用問題(3年間の引当金や差異の推移を分析する問題)が出題されました。1級合格後、簿記論の勉強中に過去問としてこの問題を解きましたが、瞬殺することができました。

 

③カタカナ系

カタカナ系の論点で苦手意識ないですか?

デリバティブとかセールアンドリースバックとかストックオプションとかとか。

私は大嫌いでした。でもピーマンと一緒です。大好物になります。よだれもんです。

 

④工業簿記

以前の投稿にも書きましたが、超基本の勘定連絡が解答の鍵になることを口すっぱく教えてもらいました。

ここからは自分で編み出した解法ですが、私は工業簿記の問題を解く前に問題用紙の上に簡略化した勘定連絡図を書いていました。時間にして15秒ほどです。

そして問題文から、この問題は一連の勘定連絡の中でどの部分の話をしているかを読み取ります。するとどこで差異が発生するか目星が付きます。

これだけです。

これだけで工業簿記は過去問でも安定して20点以上取れるようになりました。

実際にプロ簿記受講後に受けた本試験では工業簿記が22点でした。

 

 

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プロ簿記の指導として一貫して言えることが、

・会計処理の本質を知ること

・本質を知った上で、参考書任せでなく自分なりの解答アプローチを作ること

です。

簿記1級の受験を通してこの学習方法を確立できたことは、その後の税理士試験でも大いに役立ちました。

だからこそ、税理士試験3科目目を合格したときは、税理士通信講座を受講した大原ではなく、プロ簿記の講師の方にまっさきに感謝のメールを送りました。

 

 

と、プロ簿記のステマみたいな投稿になってしまったので、

プロ簿記受講のメリット以外も書いておきたいと思います。

(デメリットとまではいいませんが、、、)

 

一つ目は、プロ簿記の講座をもってしても、包括利益が分かりませんでした。組替調整とか。

講師の方も多くの受験生が苦手意識を持っていることを分かっており、あの手この手で説明してくれますが、

いまいちピンときませんでした。

ただ、他の参考書ではさらにちんぷんかんぷんだったため、これは私の処理能力の問題かと。

 

あとプロ簿記の解法テクニックは特殊なものが多いです。

基本的に仕訳を切りません。

この方法は時短かつミスも防げるというメリットがあり、大部分は強力な武器となりますが、

私にとって一部使いづらいテクニックもありました。

そのため、自分なりの解法テクニックを模索した論点もあります。

つまり、プロ簿記のいう通りに動けば合格ができるというものではありません。

当然ですが、自分で考える力は必要となります。

 

 

思いのほか簿記1級編が長くなりました。

次回、本試験当日を振り返り簿記1級編を締めたいと思います。