コバルトーレ女川後半戦スタート 弘前に4―1 首位守る
前半9分にPKで先制を許した女川だったが、16分にMF黒田のロングボールに走り込んだDF湯浅がゴールを決めて同点。20分には右サイドのMF池田からの早いボールにMF千葉が合わせて逆転した。後半にもFW成田、MF佐藤のダメ押しゴールがあり、3点差で勝利した。
次戦は28日午後2時半から、岩手県花巻市の富士大学グラウンドで4位の富士クラブ2003と対戦する。1部リーグには10チームがエントリー。優勝チームは全国地域サッカーリーグ決勝大会に出場し、上位が全国リーグの日本フットボールリーグ(JFL)に昇格できる。
活きエサ用イワシ復活…女川湾で震災後初出荷
三陸沿岸の定置網で大量に漁獲されるイワシは良質なまきエサとして、カツオの一本釣り漁船などに出荷している。女川湾はカツオが金華山沖に漁場を形成し始める6月初旬に、まきエサに適したサイズのイワシの漁獲が可能。漁船はエサの仕入れ地に近い漁港で水揚げを行うため、生鮮カツオを多く扱う気仙沼漁港の水揚げの呼び水にもなっていた。
同湾内では6事業者が定置網を設置していたが、震災後は石巻湾などで復旧していく中、女川湾では事業者の高齢化に加え、被害規模の大きさにより海中のがれき撤去が進まず再開できずにいた。
このうち桐ケ崎漁港では震災前は1日に漁船が5―6隻入港しイワシを仕入れていたといい、網元の事業者以外にも、手伝いとして働く住人にとっても重要な収入源が失われた形に。また一本釣り漁船のイワシの仕入れ地も変わったことで、本来気仙沼漁港でなされていた水揚げが、関東圏で行われることが多かったという。
このほど町と県による漁港付近のがれき撤去が完了したことで、女川町の定置網漁業、鈴木さん(57)が5月31日から定置網を設置。17日には三重県の第18清福丸が入港し、約8センチのイワシ約640キロを定置網からバケツで漁船のいけすへと積み込んだ。
鈴木さんは「この4年間、使命感でやってきたので、再開できて一安心。他の定置網漁業者のモチベーションにつながれば」と話していた。
また仲買業者にとっても再開は喜ばしいこと。有限責任事業組合三協(石巻市美園町・大山淳一代表)では、イワシが不足した際、九州からの陸送のほか、関東のものを石巻市内で蓄養するなどで対応しているが、いずれもコスト高。大山代表(54)は「出荷再開によりこれらの負担が軽減され、浜のにぎわいにもつながる」と喜んだ。
イワシの出荷は、カツオシーズン中の11月頃まで行われる予定。
<女川原発>「新燃料搬入は再稼働と区別」と町長
東北電力女川原発(女川町、石巻市)2号機に本年度、新燃料集合体120体が搬入される計画をめぐり、須田善明女川町長は16日、2号機の再稼働工程とは区別する必要があるとの見解を示した。町議会6月定例会で一般質問に答えた。
須田町長は答弁で「新燃料搬入の話が出た時、なぜ今こういうタイミングなのかと、違和感がなかったわけではない」と明かした。
その上で「(再稼働の前提となる)新規制基準適合性審査の最中で、これとは線が引かれるべきものだと思う」と述べた。
議員からは「再稼働の同意も得ていない中で新燃料の搬入が予定されているのは不適切だ」と批判の声が上がった。
関係者によると、搬入計画に関する情報は3月末、東北電から町に伝えられた。燃料製造後の引き取りを定めたメーカーとの契約に基づく対応で、契約は東日本大震災前に結ばれたという。東北電は12日、2号機の再稼働時期を2016年4月以降から17年4月以降に延期すると発表した。
女川の海の幸販売「あがいん」オープン
東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県女川町の中心部に14日、町の水産加工などの特産品を販売し、水産業体験もできる施設「あがいんステーション」がオープンした。3月に開業したJR女川駅前で整備が進む商業エリアでは、初の本格的な集客施設。水産業と観光の復興に向けた拠点となる。
木造平屋で、延べ床面積約130平方メートル。外観は震災前の女川駅をイメージした。総事業費は5000万円で、キリンなどから支援を受けた。
水産業体験エリアと特産品販売エリアの二つに分かれる。体験エリアではホタテやホヤの殻むきや調理、サンマの昆布巻きなどの加工品製造などができる。販売エリアでは特産品の独自ブランド「AGAIN(あがいん)おながわ」の商品約30種類を販売。全国の名産品も取りそろえる。
運営主体の復幸まちづくり女川合同会社の阿部喜英代表社員は「施設完成で、町の観光客受け入れ態勢が充実する。特に子どもたちに水産業への興味を持ってもらいたい」と話した。
月曜定休。水産業体験は予約制で人数や希望などに応じメニューを組む。
水産業体験館オープン 駅前商業エリア第1号…女川町
施設は女川駅から海までの中間に位置し、木造平屋建て床面積約132平方メートル。名称は英語の「アゲイン(再び)」と方言の「あがいん(召し上がれ)」に由来し、水産業体験と調理実習に使用する「あがいんキッチン」と、水産加工品を中心にした物産販売を行う「あがいんプラザ」からなる。
建設費は約3千万円。設備や水産加工品のブランド化、体験プログラムの構築にかかる費用も含めた総事業費の5千万円全額をキリンビールと日本財団による「復興応援キリン絆プロジェクト」水産業支援の助成を受けた。
記念式典で阿部代表は「今後できるテナント型商店街や物産センターと相互に連携し、町の復興へ人の対流をつくりたい」とあいさつし、須田善明町長は新しい町づくりにつながる民間主体の取り組みを歓迎。70人を超える来賓が見守る中、オープンを祝うテープカットが行われた。式典には小泉進次郎復興政務官も訪れ、完成したばかりの施設でホヤやホタテの殻むきに挑戦した。
あがいんステーションは月曜日を除く午前10時―午後5時に営業。水産業体験は座学から収獲、調理と一貫して学べ、小中学校の総合学習や食育活動、企業の被災地研修、観光ツアー客などに向けてプログラムを提供する。物販は合同会社が女川ブランドに認定した商品を中心に種類以上を陳列している。
<再稼働延期>女川と東通「17年4月以降」
東北電力は12日、女川原発2号機(宮城県女川町、石巻市)と東通原発(青森県東通村)の再稼働時期をともに「2017年4月以降」に延期すると発表した。いずれも同4月に必要な安全対策工事を終えた後、原子力規制委員会の使用前検査や地元の理解を求める説明を経て再稼働する方針を示した。
従来計画では女川2号機の再稼働は16年4月以降、東通は16年3月だった。東日本大震災以降続く東北電の「原発ゼロ」は6年以上に及ぶことになる。同社は13年9月、原発停止を理由に電気料金を引き上げた後は黒字経営を続けており、再稼働延期に伴う再値上げはしない意向だ。
東北電は12日、安倍宣昭副社長が青森県庁を訪れ、佐々木郁夫副知事に工程見直しを説明。東通村では渡部孝男常務が越善靖夫村長に報告した。宮城県内の関係自治体には12日までに報告した。
東北電によると、原子力規制委の新規制基準適合性審査(安全審査)の過程で新たな安全対策工事が必要となったことなどが延期の理由。他社原発の審査を踏まえた火災、竜巻対策として、非常用ディーゼル発電機の軽油タンクを地下化。火災感知器、自動消火設備などの追加設置もあり、工事量が増えるという。
東北電は13年12月に女川2号機、14年6月に東通原発の審査を申請したが、震災を踏まえた太平洋側の地震や断層の評価が課題となり、終了のめどは立っていない。2基で計三千数百億円を見込んでいた安全対策費は追加工事などでさらに膨らむ見通し。
電気料金に関して、仙台市青葉区の本店で記者会見した井上茂副社長は「収支への影響は効率化の実施で吸収する。現段階で値上げは考えていない」と説明した。
<女川原発>再稼働延期 知事「安全最優先に」
東北電力が女川原発2号機(女川町、石巻市)の再稼働を2016年4月以降から17年4月以降に延期すると発表したのを受け、村井嘉浩知事は12日、報道各社の取材に「トラブルによる延期ではなく、安全性を高める工事のためと聞いた。安全性最優先でしっかり対応し、結果を県民に周知してほしい」と語った。
運転停止の長期化で、核燃料税収入が見込めないことについては「貴重な財源だが、県財政に穴が空くことはない」と述べた。
火力発電頼みの状況が長引くことで負担が増す東北電には「負担増が電気代に跳ね返れば個人や企業に大きく影響する。経営努力で値上げしないようにしてほしい」と注文した。
「再稼働が長引けば『原発がなくてもエネルギー需要を賄える』という考えが広まるのでは」との質問に対しては「火力発電の割合が増えると、原油などの値上がり時に電気代が高くなる。二酸化炭素排出量が増える点でも問題だ」と懐疑的な見方を示した。
<女川2号機>規制委、火山灰降下量再検討を指示
東北電は、原発敷地に影響を与える可能性のある10火山のうち、敷地から約76キロで最も近い鳴子カルデラが噴火した場合、敷地に積もる火山灰の量を最大で8.6センチと算出。これに基づき、空調フィルターなどの対策で考慮すべき降下量を10センチと報告した。
規制委は「噴出物の見積量に不確かな部分がある。余裕を持って対応できる量なのか疑問が残る」と指摘した。
<女川2号機>中央制御室の安全性を議論
原子力規制委員会は11日、東北電力女川原発2号機(宮城県女川町、石巻市)の新規制基準適合性審査(安全審査)会合を開き、重大事故時の中央制御室の安全性などを議論した。
東北電は、建屋屋上に監視カメラを設置し制御室の外で起きる津波や地滑りなどを把握することや、運転員の被ばく最小化に向けた対策などを報告した。
運転員の被ばく量はマスクを着用すれば7日間で32ミリシーベルト、未着用だと840ミリシーベルトと見積もった。マスクを1時間外すごとに13ミリシーベルトずつ被ばく量が増えるとした。規制委は、給水時を含めマスクを外す総時間がどれぐらいになるか計算するよう指示した。
避難者数個別調査へ 女川原発重大事故発生時
調査は(1)高齢者ら要援護者の有無(2)車での避難の可否(3)避難できな い場合に支援者がいるかどうか-などを確認する予定で、5キロ圏を皮切りに行う見込み。
関係者によると、町内ではほぼ全ての行政区が10キロ圏に入っており、主な避難ルートはおおむね国道398号に絞られるという。
町は調査と並行して避難者受け入れ先の栗原市と協議を続け、秋ごろの計画策定を目指す。計画は避難経路や受け入れ先、道路が寸断された場合の避難方法などが盛り込まれる見通し。
計画を担当する町企画課は「立地自治体として、東京電力福島第1原発事故を教訓に住民が安全に避難できる実効性のある計画を策定したい」と話す。