「今日の段階」というのは、これも「生のもの」なので、月日と共に考えも微妙に変わります。
今日のブログの着地点が「やっぱり、アコスティックピアノがいい」という感じになると思うので、はじめに書きます。
「アコスティックピアノ・電子ピアノ、どちらでも良いです」
※アコスティックピアノ=一般的に黒いピアノ、コンセントはないピアノ。
直近の話で、
「電子ピアノでは、物足りなくなったので、アコスティックピアノを考えている」というご相談を受けました。
そうそう、はじめに書かなければいけない事が、もう1つ
「私は、大まかな事は言えても、具体的にメーカー、型番で『これがいい』は言えません」
私の優先順位は「指導」であって、楽器の細かな事はわかりません。
ここまで、私の範囲を広げる事は無理です。
ご相談の生徒さんを思えば、あそこまで弾けるようになれば、電子ピアノでは物足りないだろうと考えます。
ご実家にもアコスティックピアノがあって、発表会前に、そちらでも弾いていたからかもしれません。
カズレーザーさんって、難しい言葉をわかりやすく例えるのが上手いですよね。
私も同じように例えられるかわからないけど、
塗りのお椀とか、なんとか焼きとかの、瀬戸物のお茶碗で食べていたのに、プラスティックの食器に変わった感覚です。
「物足りない・味気ない」のです。
機能としては果たしているのかもしれませんが、塗りや、焼き物の食器は、手入れの面倒さ、割れる心配はあっても、使っているうちに愛着がわくものです。
レッスン室にも、古い型の、お手頃な電子ピアノがありますが、私の中では「消耗品」です。
言葉は悪いけど、打楽器の扱いです。
でも、気軽さはあるし、便利な部分もあります。
気軽さ、そう、プラスティックの食器のようですよね。
でも、この電子ピアノでは、1時間も弾けません。
手はもちろん、作られたピアノの音を聴き続けるのも疲れるからです。
1ヶ月ほど前に、電子ピアノから、アコスティックピアノに変えられたお母さんから、
「子供が、同じ所を何度も弾いている事が不思議だったのですが、本人曰く、音が重なる(結果、音が濁る)のが気になっていた」
との事でした。この変化に驚かされたそうです。
これは電子ピアノとアコスティックピアノの鍵盤の戻りのスピードと、生の音『作られた音ではない』という違いかと思います。
アコスティックピアノは調律が必要になります。
この「調律」をネガティブ、ポジティブ、それぞれに感じる人がいます。
ネガティブに感じる人は、面倒さ、お金の出費。
ポジティブに感じる人は、愛着がある、音を育てる。
と感じるのだと思います。
これも、どっちが良いでも、悪いでもなく、どちらも普通にある感覚なはず。
電子ピアノも、進化しています。
年内には、電子ピアノ事情を知るべく、お店に行きたいと思っています。
電子ピアノは「安かろう=やっぱりね」です。
古い型番も「=でしょうね」です。
だからといって、アコスティックピアノも、管理をしていなければ、ひどいものです。
お世話になっている調律師さんの言葉を借りれば
「狂った音、調整していないピアノを弾く位なら、電子ピアノだからしょうがないか・・・って割り切った方がいい」と言っている位です。
電子ピアノが普及したおかげで、ピアノを習う敷居が下がり、多くの人が習う機会を得ました。
でも、その一方で、電子ピアノの普及で、世界に誇るアコスティックピアノの日本の技術はドンドン消えているのも事実です。
物事には、必ずメリットデメリットがあります。
電子ピアノで、ピアノの技術を求めるのは難しいと思います。
でも、曲を弾いて楽しむことも、伴奏も、曲作りも出来ます。
それを理解した上で、それぞれのご家族の考え、ルールに従い「ご自身の責任」で、判断する事は大切です。
そう、楽器選びは「責任」が伴います。
「はじめから、アコスティックピアノにすれば良かった」
「電子ピアノで、良かったんじゃない?」
こんな風に思うかもしれません。
だから、私には、そこまでの「責任」を抱える事は出来ません。
でも、ご相談にはのります。
その時は「一意見」として、捉えてくださいね。
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