山崎怜奈さんのブログを読んで。

最近続いていたいくつかのインタビューでもここについて語ることが多かったので「じゃない方」について一回書いておこうと。

 

「じゃない方芸人」というくくりができて

そこに入れていただいたのは2009年頃の話。

当時は少なく見積もって30組~40組くらいの芸人がショートネタブームによって露出が増えていったタイミングで。

キャラの強い印象的な相方とその「じゃない方」(主に無個性なツッコミ)で構成されるコンビが続出した頃でした。

 

お笑いのまた面白いところで

「目立たない」という現象も面白く転換してもらえて

その「目立たないことから起こる悲哀」を笑ってもらえることになったのが「じゃない方芸人」というアメトーークが作ってくれたフレームです。非常にありがたかったのを覚えてます。

 

そもそも僕は小学生の頃から目立たない存在感の無い人間でナチュラルボーンの「じゃない方」として生きてきました。

そんな僕のアイデンティティのような核の部分を面白さとして扱っていただいた一番最初の体験が間違いなくアメトーークでした。

お笑いってすごい!

アメトーークに出る前から僕の存在感の無さを面白いと指摘してくれてたのは若林くんくらいじゃないかな。

この人の指摘で間違っていたことがない本当に。

トイレも掃除も作家の仕事もバンドも早くからやったほうがいいとアドバイスをくれてた。

 

 

上記に「悲哀」という言葉を使いましたが「目立たないことから起こる事象」に関してはもう生まれながら起こってきた日常なので、大きな悲しみはもちろんありません。

待ち合わせで誰にも見つけてもらえないこともご飯を食べると同じような日常。

 

そんな私が

ショートネタブームに運よく乗ることができてアメトーーク「じゃない方芸人」にお声がけいただき、見事に

「キングオブじゃない方芸人」に選んでいただきました。

(本当はこんな言い方おかしいんだけど笑)

これは僕にとっては個の肯定で、お笑いにおける存在証明(大袈裟だけど)でもあったわけです。

喜ぶとおかしいからしっかり悔しがりながら心の中で大きな、それはそれは大きなガッツポーズをしたのを覚えてます。

 

収録で自分のコメントが

じゃない方具合が強ければ強いほどしっかりウケて

しっかり全てオンエアされるという現象もはじめての経験だったように思います。

アメトーークさんには感謝してもしきれませんほんとに。

 

 

「影が薄い」「目立たない」ことすらお笑いは武器になることを教えてくれました。

当時、放送作家としての仕事をはじめた頃で、自分のことを少しずつ俯瞰で見ることができるようになった時期でもあります。

目立たないという個性があったから放送作家の仕事もナチュラルにはじめることができたような気もします。

こんな雰囲気の人間でよかった!

 

以後、アメトーークでは

「掃除大好き芸人」「トイレの紙様芸人」「お風呂大好き芸人」

などなどその後の僕の人生でも核になる、仕事の軸になっていく個性を取り上げていただくことも増えました。

ほぼ収録もうまくいったと思います。

(そういえばマイナー芸人軍団だけは全然うまくいかなかった笑)

 

じゃない方芸人あるあるとして

「ピンマイクをつけてもらえない」という現象があることを把握していたのでみんなのエピソードが終わったあとに

「僕は音声さんと間違えられてネタ終わりの芸人さんにピンマイクを渡されます」と話してめちゃくちゃ笑ってもらえた瞬間ははっきり覚えてます。笑。

 

 

「芸人だから〇〇しろ」とか

「芸人なのに〇〇するな」とか

まあ言われることも多いし勝手にカテゴライズされることも多々ありますが、上記のようなことでなんとか生きてきた私にとっては

誰に何を言われようが自分に無理ない生き方をしていくしかないのだなと、改めて。

作家の仕事も自分の個でやってますし、芸人らしくないと言われることすら、1つの武器にもなっているのだなという再確認。

僕のラジオはとにかく曲をかけます。

これも僕の個で作るラジオです。

音楽に詳しいのも僕の武器なのです。

 

きのうの「ナイツザ・ラジオショー」では原稿を書いて作家として生放送対応をしながら防災WEEKの非常用トイレについての解説もしました。これぞ!という仕事!

うまく言えないのですが他の方のように上手にいろんなことはできませんしできることも少ないのですが、たまたま持ち合わせた僕の個性のようなそれをしっかり大事にしながら生きていこうと思います。
芸能界は(当たり前ですが)スーパースターの集団で制作陣もクリエイティブな天才たちが多いので自分を見失いがちなのですが、僕は僕でしっかりこのまま呼吸していこうと思います。

お仕事で関わってる人たちが本当優秀な方が多くて感謝しかない環境です。

 

 

先日の雨上がり決死隊さんの解散の配信を見て

1つはアメトーークが続くことでほっとして。

1つは宮迫さんにもまたどこかでお会いできるといいなと思って。

そして東野さんをはじめ皆さんの立ち振る舞いのお笑い力と人間力に震えた夜となりました。

お風呂大好き芸人の時にもらったバスタオル。

探したらまだ持ってた。

またいつかアメトーーク呼んでいただけますように。