世界フィギュア三日目。
日本選手のメダル争い、という意味では残念な結果に終わった今年の世界選女子FSですが、フィギュアスケートの大会としては上位選手が良演技を連発する楽しい試合でした、スケヲタ的には!
個人的ベストアクトはまたもやカオリン!
坂本ちゃんは個人的、趣味的にすごく好きになるタイプじゃないかな?と思っていたのですが、本当に今シーズンの彼女の成長は著しかったです!
フリップがパンクするミスはあったものの、それを補って余りあるほどの素晴らしい演技でした。それだけにミスは惜しかったけれど…これがなければ、完全に銀メダルは射程圏でしたしね。
磨き上げた表現力も、メドベージェワを抜いて全選手中2位の構成点を叩き出した事で、スコア的にも証明されました。
次に挙げる選手はメドベージェワ選手。
ここ数年間圧倒的女王だった彼女ですが、昨シーズン五輪女王の座を逃し、全く異質と思われるカナダ・オーサーコーチに師事、新コーチの下での技術見直しなどの影響もあってか、今シーズンは絶不調に苦しみ、国内選手権でもなかなか勝てない状況でした。
まだ完全復活と言える状況ではないものの、これまでは上手さ先行感のあった演技力に深みを増して世界の舞台に帰ってきたメド子、今後の更なる成長が楽しみな選手になってくれました。
楽しみな選手と言えばトゥルシエンバエワ選手が遂にクワドサルコウに成功、シニア女子でもクワド解禁です!
それにしても、シニア女子初の認定四回転がやっぱり4S、クワドサルコウといえばひと昔前ジュニア時代の安藤選手が飛んだことで話題になりましたが、なんでみんな簡単な4Tを飛ばして4Sなんでしょう?詳しい人、教えてください…(笑
トゥルちゃんはクワド抜きのSPでもしっかり3位に入りポテンシャルの高さを証明、楽しみな選手です。
紀平選手は冒頭の3Aのコンボジャンプを見事に成功、このままいけるか!?と思った矢先に二本目の単独2Aで転倒。その後のコンボジャンプでもセカンドがダブルになるミスもあり、最終順位は4位に終わりました。
セカンドジャンプのミスがなければ、あるいは単独アクセルをダブルにしていたら、ほぼ間違いなく銀メダルを取れていたので(もちろんノーミスなら完全体ザギ子すら上回って金メダルってた件は言うまでもなく)、惜しいといえばもちろん惜しいのですが、ある意味この形で良かったような気もし始めています。
今シーズンの彼女は、本来気楽なシニア挑戦者のはずが、なまじか連勝したせいで、必要以上に注目され、期待されすぎてたように思います。(もちろん、オレ自身も含めてです!)
ここいらでちょっと前のめりになりすぎてる感のあった世間様を落ち着かせるのに、いい加減の順位だったかもしれません。
サットン、多少のジャンプミスはあったものの、昨日取られた回転不足をきっちり修正し、持ち前の安定感と表現力で存在感を示しました。
それにしても、回転不足を中1日で完全に修正してくるのがホンットに凄い、本っ当に彼女らしいと思います。大好きです!
215点といえば、ちょっと前までならメダル圏、それどころか金メダルすら狙える高得点だったのに6位とは、厳しい時代になってきたものです。
気迫の乗ったパワフル演技が戻ってきたテネル選手、個人的には退屈なのですがそつなくこなしたサモドゥロワ選手、SPに比べればちょっと固みはあったものの、パワーと優美さを兼ね揃え、しっかりと滑り切ったベル選手、優美な演技に磨きをかけてきたウンス選手までが200点超え。
200点超えて10位ですよ、何なんだ、この鬼大会は…!?
という訳で、蓋を開けて見ればロシア・エテリ組の表彰台独占に終わった世界女子'19でした(メド子は現オーサー組ですが)。
来シーズン以降は、見事に4Sを決めたトゥルちゃんに加え、すでに国内大会でクワドを決めて今大会の参加選手を破っているロシアや米国の強ジュニア選手達が続々とシニアに上がってきます。
本格的なクワド時代に突入するであろう女子フィギュアの世界で、今大会で活躍したお姉さま達がどんな戦いを見せてくれるのか、期待しつつ見守りたい所です。
(19.3.24 修正・加筆)
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