昨年秋から、ライプチヒ市民大学(Volkshochschule=VHS)へドイツ語を習いに行っている。
あと何年ドイツに滞在するのか定かでないのに加えて、ドイツ人の店員の応対のまあ、悪いことには
もう心底うんざりだ。
ドイツ語で文句の一つでも言えるようになろう!と決心して通いだし、もう6ヶ月目に入った。
ドイツ語のコースは6段階あり、A,B,Cコース各2レベルごとに分かれている。
昨日でやっと初心者向けのA2コースが終了し、なんとか試験も無事に乗り切った。ふう。
(ちなみに合格点は60点。カンニング、いや勉強すれば誰でも受かる、、だろう。)
というわけで、クラスのみんなを集めてコース終了パーティだっ!!

そして今日の12時。
ブーーーーっ!!おお、時間ぴったり。
呼び鈴がなり、みんな嬉しそうに手になにやらぶらさげて続々と我が家を訪れる。
フランス人のセリーヌはご自慢のキッシュ。
韓国人のミスンは本場仕込みでトッポギだ。
ドイツ人と結婚しているシンガポール出身のアイビーは、義母伝授のコテコテドイツなポテトサラダ
を持って来た。
そしてブルガリア生まれの双子ちゃんはブルガリアヨーグルト、なはずはなく、フツーのキノコ炒めだった。
みんなベラベラドイツ語を話しているが、しょせん私と同じレベル、ホントにテキトーな文法だけどこれでちゃんと通じているんだから、会話なんてそんなもんなんである。

かんぱーい。
ムードメーカーのエジプト人アムアが話を盛り上げてくれる。
パーティでこんな人が一人でもいてくれると、とてもとても助かるのである。
ニンマリしていたら、いきなり彼が話題を振って来た。
「ねえミドリ、日本人って全員親切って本に書いてあったけど、それってホント?」
いや、それって間違いじゃ?
突然、少し酔っぱらった生粋の韓国人ジンホンがおもむろに立ち上がり
「日本の店員はみんなこういうんだよっ!
『いらっしゃいませえっっっ!!!!』
深くお辞儀をしながら、粋のいい日本語を発声している。
そう、まるで居酒屋に入ったときに聴こえて来るあの声そのままなのだ。
いったい彼はどこで体験したんだろう。
それからずっと、いらっしゃいませえ、いらっしゃいませえ、とオウムのように繰り返す彼。
もういいっちゅーねん。

鍋をつついていたら、隣の好青年イスマエル(イエメン出身で自称:大富豪)がボソボソと国のことを語り始めた。
全てのイエメン人は、たった一人のご先祖さまが起源、だという。
えええっ、そんなばかな、と思い、ネットで調べてみれば、これがホント。
いろんな国の人と話すと、自分のバカさ加減が死にたいくらいによくわかる。
世界史、もっと勉強しとけばよかった。。

パーティの写真をみんなに送ったら、イエメンの彼がすぐに返事をくれた。(下記参照)
アラブ人からのメールはもちろん生まれてはじめて、アラビア語がこんなに綺麗な文字だったとは
知らなかった。そして心から感動した。

sehr Danke Midori für die Einladung und die leckeren Mittagessen.

‏في الجمعة، ٦ فبراير، ٢٠١٥,





今年で三度目の経験となるライプチヒのクリスマスマーケットは、いつも通りにこの街を大いに
活気づけてくれる年間で最大のイベントである。
この夏に引っ越したアパートからは、マルクト広場まで徒歩で数分の距離にあり
、今年はほとんど毎日のようにマーケットへ出かけてはグリューワインを楽しんだ。

24日はご存知のようにクリスマスイブ。
日本ではクリスマス気分が一段と盛り上がる日だというのに、ライプチヒではこのマーケットが
すっかりなくなってしまう日なのである。
マーケット
23日夜中。すっかり悲しい雰囲気のクリスマスマーケット。


ドイツ人にとっては、イブの日はあたかも日本の大みそかだ。
呑気に屋台で飲み食いしている場合じゃないのである。
知り合いのドイツ人は、親戚へ大量のプレゼントを用意し(2週間もかかっていた)、部屋を大掃除してクリスマスのカンペキな飾り付け、クッキーをボックスに3箱も作って、
クリスマス当日を迎えるまでに彼女はすっかり疲労困憊していた。
いったいどれだけ働くんだ、というくらいにドイツ人は準備に全く抜かりが無いのである。

事前情報では、24日午後1時~26日まで、ライプチヒの全ての店が閉まる、、という話
だったが、まだまだ日本の習慣が抜けきれていない私は、どこか数店舗くらいは空いてるだろ、
と高をくくっていて、24日の夕方近くボチボチ買い出しにいくことにした。
だけど、いけどもいけども街は真っ暗、どこもかしこも店など開いてやしないのである。
さすが、ドイツだ。
同じことが日本で起こったら、もしや暴動になったりしちゃったりして、、、、??

というわけで、夕食は冷蔵庫のありあわせで作ったショボいやつ。
せっかくのクリスマスイブが散々になりかけたが、リカお手製の”ブッシュドノエル”に救われ、
さらに、うちのアパート前の広場に突如現れたサプライズ合唱団が気分を盛り上げてくれた。
開いた窓から飛び込んできた天使のような歌声に、広場を取り囲んでいた住民が
拍手喝采にブラボーの嵐。
即席コンサートのようで大盛り上がりである。
おかげで、なんともうれし楽しいイブの日になった。



リカの手作り、ブッシュドノエル。ドイツには可愛らしい飾り付けがたくさん売ってある。
ケーキ

我が家の前にある広場。ここでイブの日に合唱団が歌ってくれた。
広場
今週末から、いよいよ子供達の待ちに待ったクリスマス休暇がやってくる。
(注:ドイツの学校の冬休みは2月に一週間ほどある。)
今年の休暇は12月21日から1月5日まで、たぶん日本の学校と同じ休み期間だろうか。

リカ達グレード4(小4のこと)では、今週は毎日イベント続きだ。
月曜はソーイングのワークショップ。
火曜にはジンジャーブレッドハウス作りがあった。
ジンジャーブレッド



ドイツでは掃除などの雑用は全て専門の掃除夫が行う。
役割分担がはっきり決まっているのはいいけれど、とどのつまり、ココの生徒は日本の子供達のように掃除をする習慣がないので、教室の中ではやり放題、散らかし放題なのだ。
机は糊でベッタベタ、床にはお菓子がボテボテ落ちてるっていうのに、先生もボランティアに来ている親達の誰一人としてまったく気にも留めちゃいない。
うーーん、さすがにここはドイツ。
日本人ほど清潔好きな国民には、このドイツではまだ出会ったことがないのである。


さて、それから水曜にはクリスマスパーティがあった。
(下の写真は、先生から静かにするように、と言われた時の生徒達のお決まりポーズだ。)
待ち時間

子供達からのリクエストで、今回もまた寿司を持参する。
寿司、すし、SUSHI。
日本料理は寿司だけかいっ!!と思うけど、一度、違う料理を持って行ったら
子供達からブーブー文句を言われた。
それほどまでにガイジンから溺愛されている寿司。
寿司は、ガイジンにとってはハイクラスな食べ物のようである。
その日は各国料理がズラーーッと並んでとてもゴージャスなランチパーティだったが、
おかげさまで、いつものように寿司はあっという間に売り切れた。
日本の"SUSHI"は大人気で、これは日本人としてものすごく嬉しいものである。


すし
ランチパーティ
この週末、子供達の学校のクリスマスコンサートが二日間に渡って開かれた。
二年前に行ったときには、ま、こんなもんだろ、とさほど記憶に残っていなかったものだが、
今回のコンサートは、入場料がたったの6ユーロっ?
と思えるほどに、先生達の寄せ集めグループがプロの演奏家並みに成長していた。

下の写真はコンサートの模様である。
おねーちゃん

この綺麗なおねーちゃんたちは、サトシ達が通っている学校へこんなハイカラな格好をして
校内をいつもさっそうと闊歩しているのだ。
ブログにはあまり書かないが、モデル並みの子がホントにうじゃうじゃいるのである。
なんと幸せなサトシ。。。
そう、日本人男性には、うちの学校は目の保養にはもってこいなのである。




真ん中に写っている黄金に輝く髪を持つ女性が、リカの担任、ミス、フォルスター。
先生
木
今年のもみの木は150センチ足らずだが、早めに買ったせいか、形の良いものをゲットできた。



12月は例年、様々なイベントが続く。
まず、リカの誕生日会を今月初めに開いたが、今回は
”好きな人を呼びたーい💘”
というワケで女の子ばかりの中にその彼も参加することになった。
色白で目元パッチリ、ブロンドの髪をした彼は、見たまんま、どう転んでも白人である。
うーーーん、リカの初めての彼氏がガイジンになるとは、日本にいたころには
想像もつかなかったゾ。。。

さて、今年の企画はろうそく作り。
ドイツはクリスマスの本場、もちろん、ろうそくも本格的である。
会場に行けば、まあ~なんと、見たことのない様々なキャンドルが所狭しと置いてある。
日本の蠟燭といえば仏壇のモノしか思い浮かばないが(いや、そんなものと比べてもっ)
こちらのはさすがにお洒落で重厚感たっぷり、存在感たっぷりだ。

下の写真はそのろうそく作りの最中のものである。
キャンドル作り
キャンドル

みんな、嬉しそうにとても綺麗な手作りのそのキャンドルを大事そうに持ち帰って行った。

さらに、イベントは続く。
翌週には、寿司とたこ焼きの熱狂的なファンで、日本国籍を持たない母達のために、我が家で
「どんとこい!大盤振る舞い日本食パーティ」を開いた。
こうなれば、もう年末出血大サービス、といった感じである。

それにしても、寿司はともかく、たこ焼きがこんなにガイジン受けしていたとは
かなり驚きだった。
日本で一度食べただけでとりこになって、ホントに幻のたこ焼きだったの、、、と
涙ぐむ輩もいたりして、そうなれば、ついつい
「ほら、もっと食べ。もっと作ったるでえ!」
と声をかけずにはいられないものである。

そんなワケで、ここはドイツ。
クリスマスに向けて、ここからは加速度的にイベントがてんこ盛りになっていく。
そして、子供達も加速度的にクリスマス気分が大盛り上がりである。






ドイツ人数名からクッキー盛り合わせセットをそれぞれ頂く。
ドイツ伝統のクリスマスクッキーは、クリスマスの数週間前に各家庭で色んな種類のものを
たくさん作って知り合いに配るそうだ。
確かに美味しいけれど、我が家での合い言葉は「クッキーよりおせんべい」なのである。
クッキー