60年代洋楽を時系列に振り返るコーナー33回目です。
今回は1967年9月分になります。
この期間の全米ビルボード・チャートTOP40で最も上位にのぼりつめた曲の中から、私の好みの度合いで5つ星評価し、4つ星以上を推しの曲としてピックアップします
4つ星と5つ星のあいだの微妙な加点はで表現しています。
1位 The Letter - The Box Tops
アレックス・チルトン率いるボックス・トップスのデビュー曲で最大のヒット。4週1位をキープしました。
ポップな曲ですが、ダミ声でソウルフルな味があります。1970年にはジョー・コッカーの濃厚なカバーがTOP10ヒットになってます。ボーカルのアレックス・チルトンは、ボックス・トップス解散後にビッグ・スターというパワー・ポップ系バンドを結成しますが、全く売れてないけどカルト的な人気がありますよね。私も持ってますが「O My Soul」とか、めっちゃカッコいいな~。
4位 Baby I Love You - Aretha Franklin
アレサ・フランクリン通算3曲目のTOP10ヒット。
アーシーなソウル・ナンバーで、聴けば聴くほどクセになるスルメ・ナンバーだと思います。渋めの曲ではありますが、アメリカ南部の独特のファンキーな演奏にのせて伸び伸びと歌うパフォーマンスが、これぞソウル!といった感じで類稀なシンガーとしての魅力が詰まっていると思います
6位 You're My Everything - The Temptations
テンプテーションズ、通算5曲目のTOP10ヒット。
この曲はエディ・ケンドリックスがリード・ボーカルで、透明感のあるハイ・トーンな声が、ゆったりとしたテンポの曲調によく合っていると思います。途中デヴィッド・ラフィンとの掛け合いのところもイイなあ~。
6位 Apples, Peaches, Pampkin Pie - Jay & The Techniques
アメリカのポップ・バンド、ジェイ&ザ・テクニークスのデビュー曲。邦題「アップル・パイは恋の味」
曲はこの時代っぽいキラキラなサンシャイン・ポップですが、白人黒人混成グループだけに、演奏にR&B的なグルーヴ感があってボーカルもソウルフル。この黒さがこの曲をさらに1段魅力的なものに引き上げてると思います。ポップで楽しい♪
10位 Brown Eyed Girl - Van Morrison
アイルランドのロック・バンド、ゼムのフロント・マン、ヴァン・モリソンのソロ初ヒットで最大のヒット。
渋いイメージのヴァン・モリソンですが、この曲は彼の中でもかなりポップな感じがします。ちょっとアーシーでリラックスした雰囲気は、後のアルバム「ストリート・クワイア」なんかに入っててもおかしくない感じかな。やはり、ソウルフルな歌声が魅力的ですよね。
11位 There Is A Mountain - Donovan
イギリスのフォーク・シンガー、ドノヴァン5曲目のTOP40ヒット。邦題「霧のマウンテン」
ポップでテンポのよい曲ですが、フルートやコンガの音にサイケデリック感がプンプン漂います。ちょっとラテン・ジャズ風でもあるのかな。それにしても、このフルートのリフがクセになるんだよな~。このサウンドは後のT・REXに影響を与えていると思うな。
20位 (I Wanna) Testify - The Parliaments
ジョージ・クリントン率いるドゥーワップ・グループの唯一のヒット。
ジョージ・クリントンと言えば、そう、あのPファンクの大御所です。後のPファンク、パーラメントやファンカデリックの前身にあたるグループなんです。あの奇想天外なファンク・バンドの前身がドゥーワップ・グループというのが興味深いですね~。
曲の方はファンクっぽいスタイルに移行したテンプテーションズみたいな感じ。ダンサブルだけど、ちょっと重たい感じ。演奏もファンキーでカッコいいです。後にパーラメントとして再演していますが、ネットリした黒さで、また違ったカッコ良さがあります。
30位 Knock On Wood - Otis & Carla
オーティス・レディングがカーラ・トーマスと組んで出したデュエット・アルバム『King & Queen』からのヒット。
オリジナルはエディ・フロイドが前年にヒットさせたもので、この2人とはレーベル・メイト。エディ・フロイドのバージョンに比べると、よりアップ・テンポで溌溂とした感じが楽しい。いいコンビですね
というわけで、今回はここまで。
皆さんのお気に入りの曲はありましたでしょうか