とにかくコンプレッサの修理で一番重要なのは、シリンダーヘッドのボルトが緩められるか、です。


六角穴付きボルトの穴も錆びが詰まっていたので、オイルを付けて、ハンマーで振動を与えて、いきなり緩める方向ではなく締める方向にショックを加えてさらに注油。

少し置いてからじっくり緩めました。


無事4本とも緩められました。


次に吸気ポートを開腹。


フィルターが錆び錆びです。


フィルターをコジコジ


取り出せました。

吸気ポート内もかなり酸化物が吹いています。



さて、ヘッドを外します。

ヒートシンクにドライバやバールを掛けてこじてはいけません。ヒートシンクが欠ける場合があります。ガスケットを緩め、剥離しやすい様にハンマーでしっかりとショックを与え、ゆっくりと剥がします。


見えたバルブ部。

左側は吸気側。なんか白いのがてんこ盛り。

右側が排気側です。


ヘッドの裏側です。

左側が吸気室。吸気室の真鍮の部品はデコンプと呼んでよいのでしょうか。圧が掛かったままコンプレッサを再起動させようとすると、ピストンが内圧で動かずモータが焼けたりモータのブレーカが落ちます。

そうならないよう、再起動時にシリンダ内の圧を抜いてピストンが動けるようにしてからモータ起動させます。その圧抜き(デコンプ)の為のピストンで、ピストンロッドで吸気側のリードバルブを外側から押して圧を抜きます。


シリンダー側からみた吸気リードバルブ。


わずかに浮いています。この隙間具合はおそらく大丈夫かと。


こちらは排気リードバルブ。錆びてはいません。



続きます。

亡くなった母が生前にステンドグラスのサンドブラストに使っていたコンプレッサをレストアする事に。


モデル情報:

HOZAN HA-480(富士コンプレッサ製作所)


自宅にはコンプレッサが全部で4台有るのですが常時稼働させるようなコンプレッサとして、捨てられずに庭先に放置していたこの機械をレストアしようと急に思い立ちました。

こんな感じで草木に埋もれていました。もう庭先に放置して30年は経っているかと。


発掘ではないですが、ズルズルと


引っ張りだしました。

そうとう錆びています。


なんかいっぱい身体につきました。

チクチクなんで指で取りましたが、相当時間とられました。



つづきます。

汚れていたパネルをクリーニング。
アルコールや強いクリーナーで擦ると塗面や文字印刷部を痛めてしまうので、超微粒子のプラスチック用コンパウンドで丁寧に磨いてみました。


手に入れた時はこんなに黒々


スイッチ周りも真っ黒


それが、この通り!


綺麗になりました。


もうピカピカです。


ついでに傷んでいたナベ頭のネジもトラス頭のステンレスネジに、かつ、樹脂ワッシャーを挟んで新調しました。


あー気持ちいい!



以上で修理自体は完了です。


あとはコンプレッサの調達です。

すでにウチには3台のコンプレッサが有るのですがどれも大きく重くうるさいのです。

コンパクトなコンプレッサも手に入れましたが吐出量が少なく、この試験器の測定開始からのイニシャルタイム(15秒)の間に測定圧力まで上がらずでして。

もう少し吐出量が多くて小さなコンプレッサが届くのを待っているところです。


全てが揃ったらまたアップします。


では。

この測定器で一番大切な部分である、測定子を保護するカバーが付いていませんでした。

本体側はこの様に、測定子を細いワイヤーで吊って中央に位置させつつ、押し込み方向に軽く圧力が掛かるようになっています。



しかし、普通に見るとこの測定子が見えづらく、時計を横から滑り込ませるときに、横向きに当たるかもしれません。


そのため測定子辺りを保護するカバーが最初は付いていたはずです。

なので3Dプリンタで自作しました。



4方の切り欠きは、先程の写真であるように細いワイヤーの外側先端が微妙に飛び出していて、ここに触れると測定子が動いてしまう為、その逃げのための切り欠きです。


これでほぼ修理完了。

あとはネジを新品に交換し、固着している汚れを取り除けば完璧ですね。


では。

前回のパネル板金修理の続きで、電磁弁の分解メインテナンスをします。
簡単です。

今は吸収された日本ジュコマティック。

AC100Vの電磁弁です。


分解してソレノイドのプランジャー先端を取り出します。


左側のプランジャー先端にバルブシートがありますが、接する右側のアルミダイカストの酸化で白くなっています。

シリコーングリスを塗ったティッシュで円を書くように拭き取り除去。

右側のバルブボディと接合するOリングも一旦取り外してシリコーングリースを塗布。


これだけの作業でエア漏れ、バルブ固着など延命できます。


次は、この測定器でいちばん大切な測定子の部分を保護するカバーの作成です。

前回は電磁弁を直しましたが、上面パネルを固定する板金部品が、スポット溶接した接合面に錆が広がり剥がれていました。



サビを除去します。他の塗面を剥がさない様、リュータで除去します。


本当はセメダイン社のメタルロック接着剤が良いのですが高いので、エポキシで接着です。


上面パネルの内側にはこの様なフレームが裏打ちされているので、先程の固定板金部品は他の面よりも少し内側に固定します。


また長手方向のネジ穴間隔は160mm

この間隔にも気をつけて接着です。


次は電磁弁のメインテナンスです。

手に入れた「乾式防水試験器」

通電確認のみで動作未確認のジャンク扱いで入手しました。





エアを入れずに基本動作を確認したら一応動きます。(真ん中のボリュームを使って擬似的に環境を再現)

okランプも点灯しました。




次にコンプレッサを繋いでエアを入れての確認をしたところ、エアが装置に入って行きません。電磁弁か制御回路に問題がある様です。


テスターで電磁弁の制御出力端子を調べたら出力は出ています。(AC100V制御)

電磁弁を本体から取り外して


テスターでコイル抵抗を測っていたら

あれ?


なんと電磁弁に繋がるコネクタ内部で電線が外れていました。(スクリューターミナルで圧着)


正常な状態にして組み直して改めてエアを入れると動作しました。

あっという間に修理完了です。(1時間弱)おそらく前のオーナーはここが壊れたと手放したのでしょう。


動く様になりましたが、まだ微妙な点があるので日を改めて治していきます。


では。

同級生が営むワインレストランにある掛時計。

時計の針は進むが振り子が振らなくなったそうで修理を承りました。


地球鶏印掛時計で、大正自体にも関わらずモダンなデザイン。


時計裏面には当時の性能証明とインストラクションの紙が残っています。

海外輸出の方が歩度が良いんですね。

・甲(海外向)2mim/day

・乙(国内向)3mim/day


この時計はすでにクォーツの振り子ムーブメントに換装されています。それをご承知でオーナーは購入されました。


しかし、開けてみるとかなり雑な改造処理をされていました。半田も雑。


電池ボックスとの電線も手で捻ってテープでチョイ絶縁。これは残念です。



とにかく、汚い配線と半田を取り除きました。

そして、振り子駆動のパワーを活かすべく、振り子の軽量化と駆動パワーを上げるため(気持ちw)単二電池駆動に換装します。


まずはここをくり抜きます。


普通のドリルだとブレるので、センタードリルでたくさん穴あけ。

そしてニッパーで切り開きます。


抜けました。


いつものエレクターGXにダイヤモンドディスクを付けて切断面を綺麗に。

こんな風にくりぬけました。


電池ボックスを単二用に。

見えないところですが塗装色に合わせて電線もグレーに。

そしてムーブメントもホットグルーで補強接着。


こんな感じで振れるようになりました。

振れ幅もオーナーに動画を見せたら購入時よりも大きく触れているそうです。





修理が完了したので明日納品です。

また店頭で長く時を刻んで欲しいものです。


では。


入り組んだプリズム部のカビを清掃したい。でもプリズムは3次元的にマウントされ、分解すると光軸がズレてしまう。

それはこまるので、こんな治具を組みました。
光学ベンチ台にプリズム部をのせ、天体望遠鏡の光軸調整用レーザースポットを入光。
接眼部から出たレーザーをミラーで折り返して再度通して、光軸調整器のターゲットに当てます。
こうすればプリズム部の光軸傾きが2倍になるので、3次元調整の精度が上がるはずです。


反射してきたレーザースポットをターゲットの中央に来る様にします。
(まだこの写真の時は仮止めなので輪ゴムw)

一応光軸調整の手立てができたので、プリズム部を取り出しました。

美しい

なんか元から狂っています。


先の光学ベンチではやり難かったので、距離は短くなりますが、直接投光出来る様に旋盤でアダプタを作成。

でも結局は人間の目で見たほうが早くて確実でした。
プリズム部のカバーを外した時の写真。
なんかカッコいい。

スタンドのフォーカス調整部は硬さが一番硬い
#3000のヘリコイドグリスを塗布。もうこのちょう度ですと油というより糊です。指に着くと
ベッタベタになりますよ。


一応 SMZは綺麗になり視野も綺麗で立体感のズレも無い状態になりました。
本当はメーカー修理マニュアルみたいな資料を元に完全分解したかったのですが、それはまた今度に。

実はこの後、もう一台の実体顕微鏡が故障しました。SMZ-1 のズームの内部ギアが歯飛びを起こしてしまったのです。それはまた次回に。

では。


現在このモデルの修理は普通に出来る様に工具もスキルも揃いました。ご相談下さい。

これ見てください。
すっごいドロドロ。
形から分かると思いますが…
ええ、ニコンの実体顕微鏡 SMZです。



とある中古工作機械屋さんの倉庫というか屋外の軒下に置かれていました。
ダメ元で適価で譲ってもらい持ち帰って改めて見ましたが…ここまでドロドロとはw



ここもグリスが硬化してガチガチ

接眼部から汚れが入り込まない様に目貼りをして清掃。
綺麗になりました。


ほらこの通り。
幸い、プリズムに少々のカビが生えていましたが視野にはあまり影響ない周辺部。
これは買って正解でした。

プリズム部を外し、

内部の確認とグリス(ヘリコイド用)を塗布。


修理はまだまだ続きます。