「羆」と書いて「ヒグマ」と読む。「羆害(熊害)」は「ユウガイ」と読み、クマ科の哺乳類による獣害を指し、人間や飼育動物、農作物への被害、交通機関との衝突などが含まれる。
私が高校の頃、「グリズリー(grizzly)」という恐怖映画があったが、grizzlyは北米に生息するハイイログマのことである。因みに、ヒグマは英語でbrown bear、ツキノワグマはAsiatic black bearという。
「熊」を音読みで「ユウ」と読む点について、大学時代の教養部の国史学で「熊津(ユウシン)」という都市の名前が出てきたことを思いだした。古代朝鮮の百済の古都の名前で、万葉仮名では久麻那利(クマナリ)、百済語では固麻那羅(コマナル)と表記・呼称されるらしい。
国史学の講義は「古代日朝関係史」と題するもので、「七支刀と広開土王碑」というテキストが使われていた。担当されたのは坂元義種助教授……、それにしても、どうでもいい事ばかりいつまでも覚えているものだ。
ところで、私が生まれ育ったのは「熊〇町」というところで、ある意味「熊」は身近な存在だったが、幸いにして熊には動物園を除いて遭遇したことはない。今のところ、九州に熊は生息していないと言われている。
それが、先日「小国町の養鶏場でクマ被害」というニュースを聴いて驚いたが、黒川温泉などで有名な熊本県阿蘇郡の小国町ではなく、山形県の小国町と知って胸をなでおろしたところである。まあ同じ日本国内ことであり、他人ごとではないのだが。
何故、今年は熊による被害が多いのか?AIの回答では以下の5点が挙げられていた。
1.餌(エサ)不足・山の木の実の「凶作」
2.生息数・分布の拡大・人里接近傾向
3.里山・人里などの自然境界の変化(耕作放棄・過疎化・管理の手薄)
4.気候・環境条件(猛暑・餌確保困難・活動期の延長)
5.山の資源・生息地の劣化・開発の影響
熊が悪いのか?人が悪いのか?自然・気候が悪いのか?なかなか簡単には解決できない問題と思われる。
先月から始まった朝の連ドラ「ばけばけ」の主題歌「笑ったり転んだり」がなかなかいい。季節は晩秋へと向かっているが、あまり深刻なことは考えず、今日ものんびりと暮らしてゆきたい。
