歴史に興味を持ったのは小学6年のときだ。教頭先生が古代史を研究されていた方で、社会(歴史)の特別授業があったからだ。小学生にもわかりやすい専門的な講義で、特に古墳や銅鐸・銅鏡・勾玉などの出土物に興味を持った。
そんな歴史に対する純粋な興味や関心は中学校の間に消え失せた。歴史が、単なる高校入試科目の一つになったからなのか。教師やクラスの雰囲気が違ったからなのか?かなり受動的な科目になってしまった。
高校2年になって「世界史」の授業が始まった。教科書や授業の内容が新鮮で再び歴史に興味を持った。「チャート式 新・世界史」(数研出版)を買って、授業と並行して読み始めた。
勉強の成果はすぐに表れた。高校2年1学期の中間考査の世界史で98点をとり学年で1番になった。担当の教師はこれを褒めちぎってくれた。初めて味わう誇らしい気分だった。これがそれからの勉強のきっかけになったことは間違いない。
当時は、西洋史への関心が強かった。経済学部などではなく、文学部で西洋史を専攻し、キリスト教や十字軍の歴史などを研究しながら一生を送るのも楽しかったかも知れない。もちろん、それはそれで大変なことなのだろうが。
受験戦争がはじまり、世界史は再び単なる受験科目の一つになっていった。いくら好きでも全科目をバランスよく勉強しなければならない。ある意味、受験勉強とは個性を失わせるものである。そんなことを感じる。
そんな高校2年のころ、西洋史に関連したあるアニメが放映されていた。時は革命前夜のフランスである。タイトルは「ラ・セーヌの星」。毎週欠かさずに観ていた。
ヒロインの「ラ・セーヌの星(花売り娘のシモーヌ)」に、私は恋心に近い感情を抱いていたようである。今でも、そんな仮面をつけた女性に怪しい魅力を感じるのは、この辺りに由来するのかも知れない。