英語遊歩道(その85)-高3の夏休みの反省と教訓-苦手科目の克服法 | 流離の翻訳者 青春のノスタルジア

流離の翻訳者 青春のノスタルジア

福岡県立小倉西高校(第29期)⇒北九州予備校⇒京都大学経済学部1982年卒
大手損保・地銀などの勤務を経て2008年法務・金融分野の翻訳者デビュー(和文英訳・翻訳歴17年)
翻訳会社勤務(約10年)を経て現在も英語の気儘な翻訳の独り旅を継続中

市内の小・中学校で夏休みが始まったようである。公園などで見かける子どもたちの笑顔もひときわ明るくなったように感じられた。昔も今も、夏休みとはそれくらい楽しいものである。

 

今年は梅雨が早く明けたせいか、蝉が季節に先を越されたようである。先週からやっと蝉の声が聞かれるようになった。例年は蝉の声に梅雨明けを知らされるのだが。

 

 

高校3年の夏休みには今でも悔いが残っている。私とって夏休みの一番の課題は、苦手科目の国語(古文・漢文)と社会(世界史・日本史)の克服だった。これに失敗したことが現役合格できなかった最大の理由である。

 

夏休みには、高校でも英・数・国以外に社会・理科でも補習が行われた。社会の補習の教材は「傾向と対策」(旺文社)というものだった。当時の受験参考書のベストセラーだった。

 

また、北九州予備校などでも、現役生を対象とした夏期講習が行われていた。私の高校でも北予備に通った生徒が多かった。

 

そのような中で私がとった戦略は以下のようなものだった。

 

 

方針:高校の補習や予備校の夏期講習は受けずに自宅学習により苦手科目を克服する。

 

国語(古文・漢文):

①古文の参考書を通読し、問題集を一冊仕上げる。

②「源氏物語」を通読する。

③漢文の問題集を一冊仕上げる。

 

社会(世界史・日本史):

④世界史の教科書ではなく、要点整理版を読んで覚える。

⑤日本史の教科書ではなく、要点整理版を読んで覚える。

 

これがすべて誤りだった。国語・社会いずれも、ある程度の基礎力がある受験生のやり方である。得意科目の英語や数学のやり方をそのまま適用してしまったようである。

 

 

結果的に、①②③については完璧に挫折した。古文参考書も「源氏物語」も私には難しすぎた。また古文・漢文の問題集には解説がなく、何故、解答がそうなるのかがわからなかった。問題集の選び方は大切である。

 

④⑤についても挫折した。これは教科書を一通り読んだ受験生の学習方法である。教科書を読まずして要点整理版を読むことは無意味である。全く興味がわかず覚えることもできなかった。

 

 

 

 

 

考えてみれば、英語や数学は教科書を何度も読み、基礎問題から応用問題まで何回も解いて覚えて得意科目になったものである。ましてや苦手科目について、楽をして克服できるわけがないのだ。

 

やはり、苦手科目の克服には時間を掛けるべきである。補習や夏期講習で刺激を受けることも大切である。周りの受験生の学力もわかるし友人もできるかもしれない。苦手科目こそ楽しく勉強することが大切である。

 

 

昔は「夏は入試の天王山」などと言われた。今の受験生の事情とは随分異なるものと思われるが、参考までに自分の失敗について書いてみた。とにかく「苦手科目は教科書に立ち返る」ことが大切だと思う。