彼岸が過ぎ9月も終わりに差し掛かったが残暑が厳しい。朝晩はだいぶしのぎ易くなったが日中は30℃を超える暑さが続いている。
とは言いながらも、いつの間にかセミの声はツクツクボウシに変わり、その声もほとんど聞こえなくなった今日この頃である。秋が少しずつ深まっている。
先週の英会話の授業でsee, hear, notice, look, watch, feelなどの「知覚動詞」(Verbs of Perception)が出てきた。
1) I watched him cross the street.
彼が通りを渡るのを見た(一部始終を見た)
2) I watched him crossing the street.
彼が通りを渡るのを見た(一時的にチラッと見た)
文法的には1)のcrossは原形不定詞(bare infinitive)、2)のcrossingは動名詞(gerund)である。
1)の場合、動作の一部始終を見たわけだから、以下のような表現も可能である。
3) I watched him cross the street and get into a car.
彼が通りを渡って車に乗り込むのを見た
従って2)を使って以下のように表現するには少々無理がある。
4) I watched him crossing the street and getting into a car.(×)
では、1)と2)を受動態にするとどうなるか?こうなると受験英語の世界である。
1)’ He was watched to cross the street.
2)’ He was watched crossing the street.
では、動詞が以下のような場合はどんなニュアンスの違いがあるのだろう。
5) I saw a man wear a black tie at the station.
駅である男性が黒いネクタイを締めるのを見た
6) I saw a man wearing a black tie at the station.
駅で黒いネクタイを締めている男性を見た
7) I saw an old woman sit on the chair by the table.
老婦人がテーブルのそばの椅子に座るのを見た
8) I saw an old woman sitting on the chair by the table.
テーブルのそばの椅子に座っている老婦人を見た
6),8)の文は、もはやSVOCではなくSVOである。この場合のwearing,sitting onは動名詞ではなく現在分詞形容詞となる。