梅雨が明けて猛烈に暑い日が続いている。今日は38℃を超えたようだ。7月からこんな暑さであれば先が思いやられる。
法務事務所で働くようになってから、略式命令(Summary Order)、 起訴状(Indictment)、判決文(Judgment)、宣誓供述書(Affidavit)などの英訳を日々こなしている。
私の法務分野は企業間の業務契約書が中心であったため、裁判関連の法務文書で毎日新しい語彙との出会いが続いている。
そんな中、動詞 convince およびその名詞形 conviction の新しい意味を知った。動詞 convince は「~を確信させる」の意味でしか使ったことがなかった。この名詞形が conviction で、意味は「確信・信念」である。
だが conviction にはもう一つ恐ろしい意味があった。それは「有罪判決・有罪」というものだ。裁判文書にはやたらこの語が出てくる。
「有罪判決・有罪」の意味の conviction の動詞形は convince ではなく convict である。動詞 convict の意味は「(裁判官・法廷が)(人に)有罪を判決する」となる。
以下に、例文を挙げておく。
1) I was convinced that he was guilty.
彼が有罪だと確信した。
2) His testimony shook my conviction that he was innocent.
彼の証言で彼が無罪だという私の確信が揺らいだ。
3) He was convicted of having committed robbery.
彼は強盗罪の判決を受けた。
4) He had a conviction for drunken driving.
彼は飲酒運転の罪を問われた。
「有罪判決・有罪」の意味の conviction の反対語が acquittal 「無罪評決・無罪判決」である。
この convince - conviction - convict の関係は、construct - construction - construe の関係に類似している。