英語の迷い道(その176)-あるファミレスにて-「トマトとイタリア」 | 流離の翻訳者 果てしなき旅路

流離の翻訳者 果てしなき旅路

福岡県立小倉西高校(第29期)⇒北九州予備校⇒京都大学経済学部1982年卒
大手損保・地銀などの勤務を経て2008年法務・金融分野の翻訳者デビュー(和文英訳・翻訳歴16年)
翻訳会社勤務(約10年)を経て現在も英語の気儘な翻訳の独り旅を継続中

自宅から車で5分くらいのところに一軒のファミレスがある。土曜日の朝にそこへ行くとちょっと可愛らしい(?)ウェイトレスさんがいる。年の頃なら80歳近くの方だ。

 

きちんとファミレスの制服を身につけてしっかりとした対応だ。客のベルに対する反応も早く声も大きい。レジなどもしっかり処理している。

 

その歳まで社会の役に立とうとしている姿勢に誰もが感動する。「自分もブラブラしていないでしっかりしなきゃ……」と思う。

 

 

「イタリア料理と言えばトマトとオリーブオイル」みたいなイメージを持っていたが、以下の文章を読むと、そんなイメージはごく近年に植え付けられたものだ、ということがわかった。物事の起源に立ち返ることは大切なことである。

 

 

(問題)

次の文を英訳しなさい。

 

「イタリアといえばトマト」という印象が一般にはあるが、トマトの原産地はイタリアではなく南米である。さらに、イタリアでトマトが食用とされるようになった歴史はたいへん浅い。せいぜいこの二百年あまりにすぎないのである。イタリア料理の原点が古代ローマ時代にさかのぼることを思えば、「昨日」からの付き合いのようなものなのである。

(内田洋子、シルヴィオ・ピエールサンティ、『トマトとイタリア人』 一部改変)

(京都大学・2004年)

 

(拙・和文英訳)

There is a general impression that “Speaking of Italy, tomatoes are famous,” however, the origin of tomatoes is not Italy, but South America. Further, it has been a very short time historically since tomatoes came to be eaten as food in Italy, which is over the past two hundred years at the longest. Considering the origin of Italian cuisine that dates back to the ancient Roman times, such years are like a relationship from “yesterday.”