最近「頭の柔らかさ」が大切だとよく感じる。歳をとるにつれ色んな常識・知識は増えてきているが新たな発想というものが衰えている気がする。
翻訳のような仕事をしていると、与えられた日本語を著者の意図を汲みとりながら無難な英語に訳すという姿勢が中心となる。自由な発想ができる余地は少ない。
従来の大学入試の英作文問題は日本語指定型が殆どだった。受験生は基本文例をひたすら覚えておけばそれらを組み合わせることにより何とか対応できた。
近年、自由英作文を出題する大学も多くなった。だが、大半は正解の日本語がある程度想定できるケースで、日本語さえ思い浮かべばそれを英語にすればいいだけだ。さほど難しくはない。
だが、それを超える問題を出す大学がある。まずどんな日本語を発想するかに時間が掛かってしまう。以下はそんな問題だ。(東京大学・2016年)
(拙・解答例)
A pet cat is sleeping happily on the carpet. The owner is trying to pick it up with his fingers. This is a trick photo using perspective. The cat looks like a small toy. It's also ludicrous. Who is the owner going to show this picture to? To his own children? The owner seems to love the cat a lot. It is a photo that remembers the owner's love and humor for the cat and his children. (78 words)