最近よく聴く言葉に「デカップリング(分断)」と「デリスキング(リスク低減)」というものがある。
今回のG7サミットのキーワードともなった。中国に対する姿勢である。
今回のG7首脳会議では、「経済的強靭性と経済安全保障」をグローバルに確保することが経済面における最重要課題の1つに位置付けられた。
コミュニケの前文では、同課題へのG7の取り組みとして、サプライチェーンの多様化やパートナーシップの深化、デリスキング(リスク軽減)に基づくアプローチにおいて協調することがと盛り込まれた一方、デカップリング(分断)の追求は明確に否定している。
今回、この2つの動詞 decouple と derisk について調べてみる。英英辞典の定義は以下のとおり。
1) Decouple:
To end the connection between two countries, organizations, or ideas that were connected in some way:
何らかの形でつながっていた2つの国、組織、またはアイデアを切り離して接続を終了(分断)させること。
2) Derisk:
To make something safer by reducing the possibility that something bad will happen and that money will be lost:
何か悪い事態が発生して金銭が失われる可能性(リスク)を減らすことにより、より安全を図ること。
(英文例)
1) Developed nations need to shift from quantitative growth to qualitative one by decoupling the economic growth and energy consumption.
先進国は経済成長とエネルギー消費増を分離し、量の成長から質の発展に変えなければいけない。
2) We will continue to derisk the asset portfolio through a combination of outright sales or hedging, where appropriate.
今後も、必要に応じて売り切りやヘッジを組み合わせながら資産ポートフォリオのリスク削減を図っていく所存です。