新・英語の散歩道(その47)-旅と行く先-「北へ向かって」 | 流離の翻訳者 青春のノスタルジア

流離の翻訳者 青春のノスタルジア

福岡県立小倉西高校(第29期)⇒北九州予備校⇒京都大学経済学部1982年卒
大手損保・地銀などの勤務を経て2008年法務・金融分野の翻訳者デビュー(和文英訳・翻訳歴17年)
翻訳会社勤務(約10年)を経て現在も英語の気儘な翻訳の独り旅を継続中

私の場合、旅は行き先を決めたら泊まるところだけを確保して、あとは行き当たりばったり、成り行きに任せることが多い。事前にガイドブックなどを調べることは殆どない。元々スケジュールに拘束されるのが嫌いだからだ。

 

父は私とは異なり、きちんと旅程を立てる人だった。いつも時刻表やガイドブックを見ながら楽しそうに計画していた。「段取り」を考えるのが好きだったのかも知れない。私は母親に似たようだ。

 

 

とは言っても出張などの場合は、行き先が決まったら何かとそれに振り回されて計画を立てるのは確かである。「支配されている」と考えるか「楽しい」と考えるか。まあ主観の問題である。

 

 

 

(問題)

あなたがどこかの場所を訪れるとすると、当然のことながら土地が主人公となる。ガイドに案内されようと、ガイドブックを持って歩こうと同じことなのだ。まず、どこへ行こうかとプランを立てるそもそもの始まりから、場所が主導権を握り、あなたは従順な奴隷となってしまう。

(1993年 京都大学)

 

(拙・和文英訳)

If you make a visit to a place, the land itself becomes the leading character as a matter of course, which applies to every case, whether you are guided by a guide, or you walk while carrying a guidebook with you. From the very beginning where you plan to go somewhere, the destination takes the initiative, while you become an obedient slave to it.