昨日は宇佐神宮へ参詣。少し遅い初詣となった。それから安心院(あじむ)へ。すっぽん鍋を堪能した。
東椎屋の滝近くの「滝見苑」は風情溢れる民宿である。女将さんのコレクションの伊万里や波佐見の焼き物が店内に展示されている。雑炊を食べ終わると体の中からポカポカになった。
「英文表現法」(戸川晴之著・研究社)は学生時代に購入し、少しかじった後卒業後に手放し、昨今Amazonで再度中古品を入手した代物である。
中をパラパラとめくっていると懐かしさがこみあげて来た。少し高級な英作文の参考書のように思えてくる。本稿では同書の「演習」の「自然に関する表現」から今の季節に因んだ問題の英訳に挑戦する。これを2023年の書初めとしたい。
(演習問題)
「雪がちらちらと降りはじめたかと思うと、その重い雪雲が、低くたれこめたまま、幾日も、京都の町並を、くろくとざしつづけた。思いだしたように、ちらちらと降ってはやみ、やんでは降っていた雪が、霙になり、雨になり、やがてその雨もやんだと思うと、今度は、晴れ上がった凍てつく寒さの日々が、続くのであった。」(田宮虎彦)
(拙・和文英訳)
Once a light snow began to fall, the heavy snow cloud kept on lying low over the streets of Kyoto for days, blocking the city gloomy. The light snow, which was falling on and off sporadically, turned sleet or rain. When the rain seemed to stop, the sky cleared up in a short time, carrying a freezing fine day. Thus Kyoto would usually suffer such cold weather day after day.
実に難しい。受験英語のレベルではない。なお、田宮虎彦氏(1911-1988)は昭和の小説家で、旧制第三高等学校(現・京都大学総合人間学部)文科から東京帝国大学文学部国文学科卒。「落城」「鷺」などの歴史小説のほか「足摺岬」「絵本」「沖縄の手記」など多くの作品を残している。