昨晩少し(?)古い日本映画を観た。
映像はセピア色のモノクロでスタートする。「シンドラーのリスト」(1993年)でもそんな演出があったが、この映画はそれよりも古い。
場面は高校一年の春休みのスキー合宿。その帰りの列車の中のやり取り。その辺りから遠い山脈の青、近くの山の緑、菜の花の黄色、電車の赤が着色されて映像がカラーになってゆく。
「三部作」を英語で trilogy という。英英辞典の定義は以下の通り。
Trilogy:
A trilogy is a series of three books, plays, or films that have the same subject or the same characters.
「同じテーマまたは同じ登場人物による三部構成の物語、演劇または映画」
大林宣彦(1938~2020)監督の作品に「尾道三部作」と呼ばれるものがある。すべて尾道を舞台にした青春映画だ。昨日観たのは「時をかける少女」(1983年)である。
因みに残りの二つは「転校生」(1982年)と「さびしんぼう」(1985年)。
主演の原田知世さんは当時15歳。前歯の可愛い高校生。この映画では高校2年の1学期がメインの舞台となっているが、高校内での様々なシーンに自分の高校時代を彷彿とさせられる。
男子高校生の制服が地元の名門小倉高校の制服に似ていることもそんな気持ちになる理由かも知れない。
「時をかける少女」はその後も映画、テレビ番組、アニメなどでリメイクされているがオリジナル以外は知らない。
主題歌は松任谷由実作詞・作曲の「時をかける少女」でアルバム「VOYAGER」に収録。なお「時をかける少女」と全く同じ歌詞で違うメロディの「時のカンツォーネ」はリメイク版の主題歌でアルバム「スユアの波」(1997年)に収録されている。
尾道から呉への旅行を計画したのは2016年の夏だったが、仕事上の理由で実現できなかった。コロナ禍が治まったら「時をかける少女」の故郷への旅をもう一度計画してみたい。