続・英語の散歩道(その15)-スナック「アルファ」と「青春アミーゴ」 | 流離の翻訳者 青春のノスタルジア

流離の翻訳者 青春のノスタルジア

福岡県立小倉西高校(第29期)⇒北九州予備校⇒京都大学経済学部1982年卒
大手損保・地銀などの勤務を経て2008年法務・金融分野の翻訳者デビュー(和文英訳・翻訳歴17年)
翻訳会社勤務(約10年)を経て現在も英語の気儘な翻訳の独り旅を継続中

私が提案型営業の部門に異動した頃からよく行くようになったのが、当時小倉北区紺屋町にあったスナック「アルファ」である。当時の上司の同級生がママさんだった。上司は酒もカラオケも大好きな人でいつも穏やかに気持ちのいい飲み方をした。

 

 

彼と飲みに行くと一軒目は居酒屋、二軒目は必ず「アルファ」でカラオケとなった。飲み会が終わるといつも午前3時は過ぎていた。

 

「午前3時の東京湾(ベイ)は港の店のライトで揺れる 誘うあなたは奥のカウンターまるで人生飲み干すように 苦い瞳(め)をしてブランデーあけた ……」(中原理恵「東京ららばい」)みたいなものである。

 

この店でどれくらい新しい歌に挑戦したかわからない。カラオケボックスを除いて人生で一番歌った場所だった。

 

 

なお、この「アルファ」のママさんは後に若松でも店を開きそちらで飲んだこともあった。私が翻訳会社に勤務するようになって2年目くらい、彼女の訃報を元・上司から知らされた。還暦前の突然死だった。本人は苦しみの少ない死だったかも知れないが、私を含めて周囲のショックは相当大きなものだった。

 

仕事の悩みなどがあった時も「アルファ」で歌えば何となくスッキリして明るくなれた。貴重な店だった。この場を借りて感謝申し上げるとともにご冥福をお祈りしたい。

 

「トシさん!当時はいつも楽しい気持ちにさせてくれてありがとうございました。どうぞ安らかにお眠りください。」

 

 

2005年も終わりに近づいた頃、ある曲が流行り始めた。ドラマ「野ブタ。をプロデュース」の主題歌「青春アミーゴ」(修二と彰)である。ドラマの主役、堀北真希の出世作であり曲も昭和的なメロディが耳に残るものだった。

 

この曲を上司がよく練習していた。彼はバンドを組んでいたこともあり音楽には良い意味でうるさい人だった。私はまだ歌ったことが無いがいずれ挑戦してみたい。

 

 

堀北真希は好きな女優の一人である。2011年の映画「白夜行」では悲しい過去を持った悪女を見事に演じた。一転して2012年のNHKの朝ドラ「梅ちゃん先生」みたいな役もできた。

 

 

2005年当時、会社での契約・法務業務での必要性から「ビジネス実務法務検定」という資格に興味を持った。この資格と英語とが翌年以降結びつくことになった。

 

そして私の人生の分岐点となる運命の2006年を迎えることになった。