昨日の夕方春雷とともに俄か雨が通り過ぎていった。雨の後は少し冷えたがこれも本当の春が来る報せだろう。入社式、入学式など4月は「始まり」(”commencement”)の月である。
東大が9月入学を検討し始めたが、それは大学に留まらず、小中、高校の学業年度、また公的機関や会社の事業・会計年度にも少なからぬ影響を与えよう。果たしてどうなることやら。
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「花粉症」(”hay fever”, “pollinosis”, “pollen allergy”)の起源は1960年代とも言われているが正確な時期はわからないらしい。アレルギーは無いが花粉が目に入れば物理的に痒くなる。仕方ないことだ。
フォスターの名曲「春風」を私が小学校で習った頃(1970年代初め)は花粉症など言葉も無かった。「春風」という言葉には単に爽やかさや暖かさのみが感じられた。そんな幼い頃が懐かしい。
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「春風」 白居易
春風先發苑中梅 春風先ず発く 苑中の梅
櫻杏桃李次第開 桜杏桃李 次第に開く
薺花楡莢深村裡 薺花楡莢 深村の裏
亦道春風爲我來 亦た道う 春風我が為に来たると
(現代語訳)
春風が吹けば、まず庭の梅の花が開き、それから桜、杏、桃、李の花が次々と開く。
菜の花が咲き、楡の実が実る人里から遠く離れた村落に住む私のためにも、春風はまた吹いてくるのである。
(自作英訳初版)
“Spring Breeze” by Bai Juyi
Spring breeze first makes plum blossoms open in the garden, and then, cherry, apricot, peach and Japanese plum blossoms bloom one after another.
Spring breeze, I dare say, blows for me living in a village deep in the mountains filled with rape blossoms and elm nuts.