今まで真夏によく登山をした。本格的なものではなく、スポーツができる程度の軽装で可能なものである。
疲労感はあっても清冽な空気の中木立の間を黙々と歩いていると、汗と一緒に体の毒素が流れ出ていくような気持ちになる。これが次の一歩のエネルギー源になる。
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「過香積寺」 香積寺に過ぎる 王維
不知香積寺 知らず香積寺
数里入雲峰 数里雲峰に入る
古木無人径 古木人径なし
深山何処鐘 深山何れの処の鐘ぞ
泉声咽危石 泉声危石に咽び
日色冷青松 日色青松に冷やかなり
薄暮空潭曲 薄暮空潭の曲
安禅制毒竜 安禅毒竜を制す
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(現代語訳)
「香積寺に過ぎる」 王維
香積寺が何処にあるのかも知らずに
雲がかかる峰の中を数里踏み入った
古木があるばかりで人が通れる道もない
奥深い山の何処からか鐘の音が響いている
水の音が切り立った岩に当たり咽ぶように聞こえる
松の緑に当たる日の光が冷たく見える
夕暮れに誰もいない淵の辺で
静かに座禅を組めば煩悩が消えていくようである
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(自作英訳初版)
A Short Visit to the Xiangjisi Temple by Wang Wei
Not knowing where the Xiangjisi Temple is, I've stepped into a cloud-covered ridge by a few miles.
No paths run among a lot of old trees, then a bell sounds from somewhere deep in the mountains.
Fountain water is sobbing with steep rocks, and sunlight looks chilly against green pine.
In the twilight, serene Zen meditation at the edge of the deserted deep water seems to fight down evil desires.