「人海戦術」(Human Wave Tactics) | 流離の翻訳者 青春のノスタルジア

流離の翻訳者 青春のノスタルジア

福岡県立小倉西高校(第29期)⇒北九州予備校⇒京都大学経済学部1982年卒
大手損保・地銀などの勤務を経て2008年法務・金融分野の翻訳者デビュー(和文英訳・翻訳歴17年)
翻訳会社勤務(約10年)を経て現在も英語の気儘な翻訳の独り旅を継続中

コロナ禍以降、スクランブル交差点などでの「人の波(人波)」(の映像)を見ることがあまりなくなった。この「人の波」は英語でsurging crowd (of people)と表すようである。

 

一方で、ワクチンの接種ができる人材に関して歯科医師や研修医などを総動員するなど所謂「人海戦術」が繰り広げられている。

 

「人海」とは「人の多いことを海にたとえていう語」で「人波」とほぼ同じである。また「人海戦術」とは「多数の兵員を投じて、数の力によって敵の戦線を分断・突破する攻撃法、転じて、多数の人員を次々に繰り出すことによって仕事を成し遂げようとするやり方」(広辞苑)をいう。

 

「人海戦術」は英語でhuman wave tacticsが定訳のようであるが、labor-intensive method(労働集約的手法)とかbatteries of manpower(人的労働力の勢ぞろい)のような表現もあるようである。

 

When facing German army in the battlefield, the Soviet Union usually used human wave tactics of relying upon sheer force of numbers to match the quality of the Germans.

「ソビエト連邦は、戦場でドイツ軍と対峙した場合、普通はドイツ軍の質的な優位に対抗して数を頼んだ人海戦術を用いた」