「疲弊した」(Exhausted, Impoverished) | 流離の翻訳者 青春のノスタルジア

流離の翻訳者 青春のノスタルジア

福岡県立小倉西高校(第29期)⇒北九州予備校⇒京都大学経済学部1982年卒
大手損保・地銀などの勤務を経て2008年法務・金融分野の翻訳者デビュー(和文英訳・翻訳歴17年)
翻訳会社勤務(約10年)を経て現在も英語の気儘な翻訳の独り旅を継続中

学生時代、私の仲間内では口語で表現すべきところを、敢えて文語(?)で表現するのが流行した。例えば、「あ~っ、疲れた!」と言えばいいのに、わざわざ「あ~っ、疲弊(ひへい)した!」と言うような感じである。わざと難しい言葉を使いたがる小学生のようなものである。

 

この「疲弊(した)」であるが、辞書を引くと以下の2つの意味がある。

 

①疲れ弱ること。⇒例)心身が疲弊する。

②経済的に窮乏すること。⇒例)国力が疲弊する。

 

英訳すれば①がexhausted(名詞はexhaustion)、②がimpoverished(名詞はimpoverishment)となるようである。

 

The soldiers were completely exhausted through night and day marching.

「昼夜問わない進軍により兵士たちは完全に疲弊しきっていた」

 

Due to wartime regulations, the national finance was extremely impoverished.

「戦時統制により、国家財政は著しく疲弊(窮乏)していた」

 

学生時代、他にも無意味な擬態語・擬声語を使うことが流行ったりもしたが、これらについては別の機会に紹介することとしたい。