学生時代、私の仲間内では口語で表現すべきところを、敢えて文語(?)で表現するのが流行した。例えば、「あ~っ、疲れた!」と言えばいいのに、わざわざ「あ~っ、疲弊した!」と言うような感じである。わざと難しい言葉を使いたがる小学生のようなものである。
この「疲弊(した)」であるが、辞書を引くと以下の2つの意味がある。
①疲れ弱ること。⇒例)心身が疲弊する。
②経済的に窮乏すること。⇒例)国力が疲弊する。
英訳すれば①がexhausted(名詞はexhaustion)、②がimpoverished(名詞はimpoverishment)となるようである。
①The soldiers were completely exhausted through night and day marching.
「昼夜問わない進軍により兵士たちは完全に疲弊しきっていた」
②Due to wartime regulations, the national finance was extremely impoverished.
「戦時統制により、国家財政は著しく疲弊(窮乏)していた」
学生時代、他にも無意味な擬態語・擬声語を使うことが流行ったりもしたが、これらについては別の機会に紹介することとしたい。