先週から妙な暑さが続いていたが連日の雨でやや鎮まったようである。今年は秋分を過ぎてもなかなか秋らしくならない。
来年は我々の卒業期が高校の同窓会の幹事をやるらしい。卒業から40年近く経つが親友以外は殆ど音信不通で道ですれ違っても誰かわからない。高校の同窓生とは大概そんなものである。
以下は晩秋に何処かで見かけたような景色を描いた詩である。よく走ってくれた車もそろそろ買い替えか?
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「秋登宣城謝朓北楼」 李白
江城如畫裏 山曉望晴空
兩水夾明鏡 雙橋落彩虹
人烟寒橘柚 秋色老梧桐
誰念北樓上 臨風懷謝公
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(書き下し文)
「秋、宣城(せんじょう)の謝朓(しゃちょう)北楼(ほくろう)に登る」 李白
江城(こうじょう)画裏(がり)の如く
山暁(あ)けて晴空(せいくう)を望む
両水(りょうすい)明鏡(めいきょう)を夾(はさ)み
双橋(そうきょう)彩虹(さいこう)を落とす
人烟(じんえん)橘柚(きつゆう)寒く
秋色(しゅうしょく)梧桐(ごとう)老ゆ
誰か念(おも)わん北楼(ほくろう)の上
風に臨んで謝公(しゃこう)を懐(おも)わんとは
(現代語訳)
川沿いの街は絵に描いたように美しく、日は山に落ちて晴れわたった青空が見える。
二本の川は鏡のように澄んでいて、二つの橋の姿が川面に虹のような彩りで映っている。
人家の煙が寒々とした蜜柑の木にたなびいて、秋の気配が深まる中桐の葉が枯れ落ちてゆく。
何気なく北楼の上に立って冷たい風に吹かれていると、謝公のことを思い出した。