「楽遊原」 李商隠 -自作英訳初版- | 流離の翻訳者 青春のノスタルジア

流離の翻訳者 青春のノスタルジア

福岡県立小倉西高校(第29期)⇒北九州予備校⇒京都大学経済学部1982年卒
大手損保・地銀などの勤務を経て2008年法務・金融分野の翻訳者デビュー(和文英訳・翻訳歴17年)
翻訳会社勤務(約10年)を経て現在も英語の気儘な翻訳の独り旅を継続中

連休を過ぎて朝晩冷え込むようになった。そろそろ衣替えか?今のような暮らしを始めて早7回目の秋である。

 

以前この詩をブログに載せた頃の心境を思い出すことはできない。あれから5年近くになるが果たしてどれほど変わったのか?

 

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「楽遊原」  李商隠

 

向晩意不適    晩(くれ)に向(なんな)んとして 意(こころ)適(かな)はず

 

駆車登古原    車を駆(か)りて 古原(こげん)に登る

 

夕陽無限好    夕陽(せきよう) 無限(むげん)に好し

 

只是近黄昏    只だ是れ 黄昏(こうこん)に近し

 

(現代語訳)

夕暮れが迫ってくるにつれて、私の心は充たされない気持ちで一杯になり、馬車を駆けて楽遊原に登った。そこから見える夕陽は限りなく素晴らしい。もうそこまで黄昏の闇が近づいているというのに。

 

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(自作英訳初版)

“On the Leyou Plateau” by Li Shangyin
Filled with a sense of emptiness toward the close of day, I drove a cart up to the Plateau.
Declining sun is everlastingly splendid despite the looming twilight.


twilight