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昨今「なりすまし」と言えばネット上の犯罪を指すことが多く、その定義は「他人の名前や盗用したIDやパスワードを利用し、その人のふりをしてネット上で悪意ある行為をすること」とされる。これを英語では“spoofing”と言う。
「なりすます(成り済ます)」を広辞苑で引くと「①すっかりそのものになってしまう。成りおおす。②実際はそうでないのに、なりきった風をする。」とあり、ネットなど無いずっと昔からミステリー小説等で使用されたテーマであった。
私が読んだものでも、松本清張の「砂の器」、宮部みゆきの「火車」、東野圭吾の「幻夜」が思い出される。秘密を隠し続けながらもしたたかに生き抜く主人公に終いにはエール(“yell”)を送りたくなる。
こちらの「なりすまし」は“impersonate”という動詞が適当である(名詞は“impersonation”)。定義は以下の通り。
Impersonate:
If someone impersonates a person, they pretend to be that person, either to deceive people or make people laugh.
「他人を欺くため、または笑わせるために、ある人が他人を装う(他人に扮する)こと。」
The actor impersonated the president.
「その俳優が大統領に扮した」
