「足場」 “scaffolding”と“scaffold” | 流離の翻訳者 青春のノスタルジア

流離の翻訳者 青春のノスタルジア

福岡県立小倉西高校(第29期)⇒北九州予備校⇒京都大学経済学部1982年卒
大手損保・地銀などの勤務を経て2008年法務・金融分野の翻訳者デビュー(和文英訳・翻訳歴17年)
翻訳会社勤務(約10年)を経て現在も英語の気儘な翻訳の独り旅を継続中

先月トライアルを実施し、社外翻訳者の戦力を増強した。様々な事情で特に英訳の戦力が低下していたからである。優秀な戦力を増強できたので、後は仕事を取るだけである。

 

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工業で「足場」という場合「高い所で工事をする時、足がかりのため、仮に丸太などで組み立てる構造物」のことをいい、英語では普通“scaffolding”という語で表す。

 

単に“scaffold”とか“scaffoldage”も同じ意味で使われるようだが、これらの語を調べていて少し注意すべき事実を知った。以下定義を確認する。

 

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Scaffolding:

Scaffolding consists of poles and boards made into a temporary framework that is used by workers when they are painting, repairing, or building high parts of a building, usually outside.

「足場とは、作業者が建物の高所の部分(部品)を塗装、修理または建築する時に使用する普通屋外に設置される一時的な枠組みで、支柱や板から構成される。」


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一方で“scaffoldの定義の第一義を見てみると・・・。

Scaffold:

A scaffold was a raised platform on which criminals were hanged or had their heads cut off.

「かつて罪人を絞首刑にする、または断頭するために用いた一段高く設けられた壇。絞首(断頭)台。」

 

Go to (mount) the scaffold: 「死刑に処せられる」

 

Send (bring) somebody to the scaffold: 「死刑に処する」

 

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“Sc-”という形の語を見ると「切る」とか「傷」というイメージがなんとなく頭に浮かぶが、たぶん“scissors”“scratch”のような語が連想されるからだと思う。ともかく、今後“scaffold”を使うことはないだろう。