GWから続いていた晴天による乾燥が昨日の雨で少し和らいだようである。今日は昼から晴れるだろう。
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工業の世界で「製缶(製罐)」(読みは「せいかん」)は、単なる缶だけでなくボイラーやタンク、また一般の鋼板製容器、鉄鋼構造、クレーン、橋梁などの製作(製造)に広く使われる(広辞苑等の国語辞典にも記載あり)。
従って「製缶」という日本語から単純に動詞の“can”や“can manufacture”などと処理するのは大きな間違いである。まず何を製作するのかを確認してから処理しなければならない。
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この「製缶」によく使われる動詞が“fabricate”である。実はこの単語、工業・技術英語の世界に入るまでは「捏造(ねつぞう)する」という意味しか知らなかった。
「捏造」とは「事実でない事を事実のように拵(こしら)えて言うこと」と広辞苑にあり、これを和英辞典で引いてみると“make up”, “invent”, “fabricate”, “concoct”などの語が出てきた。
「化粧する」にも“make up”を使うがこれも捏造の一形態と考えてよいようである。
ところでこの定義に出てきた「拵(こしら)える」という日本語だが、非常に意味が広く“fabricate”の和訳語として相応しいように思う。興味があれば拵(こしら)えるを国語辞典で引いてみればよい。
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“Fabricate”の英英辞典の定義は以下のとおり。
1) If someone fabricates information, they invent it in order to deceive people.
「人を欺くために情報を拵える(捏造する)こと。」
2) Is something is fabricated from different materials or substances, it is made out of those materials or substances. (= manufacture)
「異なる材料・物質から物を作り上げること。」
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以下文例を挙げておく。
1) Scientists fabricated the results of the experiments.
「科学者たちは実験結果を捏造した。」
2) All the tools and instruments are fabricated from high quality steel sheets.
「すべての工具・器具が高品質の鋼板から製造されている。」