一日梅雨空が広がった、湿度が高い中朝から様々な用事をこなし気がつけば夕方である。今しがたまた強い雨が降りだした。
梅雨も後半戦だがそろそろ上がって欲しい。雨も十分降ったろう。いっそのこと早く夏になれ!
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「山亭夏日」 高駢(こうべん)
綠樹陰濃夏日長 緑樹 陰濃(こまや)かにして夏日(かじつ)長し
楼台倒影入池塘 楼台 影倒(さかしま)にして池塘(ちとう)に入る
水精簾動微風起 水精(すいしょう)の簾(れん)動きて 微風起こり
一架薔薇満院香 一架の薔薇(しゅうび) 満院(まんいん)香(かんば)し
(現代語訳)
「山亭の夏日」
木々の緑が濃い陰を落として、夏の日の長さを感じる。
池の辺(ほとり)の楼台はその姿を逆さまに池の表面に映じている。
ふと微かな風が吹いて水晶の簾(すだれ)が動き、
棚に置かれた薔薇の花の香りが部屋中に満ちてきた。