「カリギュラ効果」(”Caligula Effect”)・補足 | 流離の翻訳者 青春のノスタルジア

流離の翻訳者 青春のノスタルジア

福岡県立小倉西高校(第29期)⇒北九州予備校⇒京都大学経済学部1982年卒
大手損保・地銀などの勤務を経て2008年法務・金融分野の翻訳者デビュー(和文英訳・翻訳歴17年)
翻訳会社勤務(約10年)を経て現在も英語の気儘な翻訳の独り旅を継続中

気がつけばいつの間にか「夏至」(”summer solstice”)も過ぎていて、これから日は短くなる一方だが、暑くなるのはこれからである。はや6月も終わりである。


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「カリギュラ(またはカリグラ)」(”Caligula”)は、ローマ帝国の第3代皇帝であるが、その生没年を見ると紀元1241と夭逝だったようである。

この「カリギュラ」は1980年の同名の映画で一躍有名になった。実はこの映画、その過激な内容のためアメリカの一部の地域で公開禁止になり、却って世間の話題を惹いた。


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この映画から「カリギュラ効果」(”Caligula Effect”)という言葉が生まれた。「カリギュラ効果」とは「禁止されると、かえって余計にその行為をやってみたくなる心理」をいう。


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コンビニなどのトイレに以下のような掲示をよく見かける。


「当店のトイレをきれいにご利用いただき誠にありがとうございます。・・・店主」


これはカリギュラ効果を逆利用したものらしい。(以下自分なりの考えを補足・追加した。)


すなわち「トイレはきれいにご利用ください。」などと書くと「カリギュラ効果」からわざと汚す輩(やから)が出ることを考慮し、「ありがとう」と先に礼を述べて利用者の心にスキを与えて、その気持ちを前向きにさせることを狙ったものということであろう。


ただ、公共の物を大切に扱うことは親の教育など躾にも大きく関連するため「怖いもの見たさ」のカリギュラ効果の逆利用とは本質的に異なるものと思う。


なお「怖いもの見たさ」に関連して以下の諺がある。


Forbidden fruit is sweet (sweetest).

流離の翻訳者 果てしない旅路はどこまでも