百人一首「山里は・・・」の歌 -英訳紹介- | 流離の翻訳者 青春のノスタルジア

流離の翻訳者 青春のノスタルジア

福岡県立小倉西高校(第29期)⇒北九州予備校⇒京都大学経済学部1982年卒
大手損保・地銀などの勤務を経て2008年法務・金融分野の翻訳者デビュー(和文英訳・翻訳歴17年)
翻訳会社勤務(約10年)を経て現在も英語の気儘な翻訳の独り旅を継続中

 

今日は朝から会社に出ているが、天気が良いのが恨めしい。でも仕事も溜まっているので仕方が無い。明日も天気は良いようなので何処かへ出掛けよう。

 

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最近「漢詩」のシリーズが続いていて英文法的なことは全く書かなくなった。旧ブログでは「英文法解説」(江川泰一郎・著)をもとに「やりなおし英文法」というシリーズをやっていた。

 

それは自分にとっても随分と役に立ったようだが、使わない分野の内容はどうしても忘れてしまう。それも仕方の無いことだ、と今はある意味開き直ってきた。

 

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久しぶりに和歌の記事を書く。また百人一首からである。今回は「冬」の歌を紹介する。

 

百人一首 No.28

「山里は 冬ぞ寂しさ まさりける 人目も草も かれぬと思へば」


 

「源宗于朝臣」(みなもとのむねゆきあそん)

 

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(現代語訳)

山里は冬こそ寂しさも一入(ひとしお)深く感じられる、なぜなら人が訪れることも無く、草も枯れてしまうのだから。

 

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ネット上でいくつか英訳を見つけたので以下に紹介する。

 

(英訳)

1.

On a mountain ham, winter lonesomeness surely grows so much deeper,

When men and pasture have all gone, so do I feel.


 

2.

Thinking of visitors having disappeared and leaves and grass having been withered, I feel more lonely in a mountain village in winter.

 

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1.“ham”という単語には「町」(”town”「村」(”village”という意味があるようである。また”pasture”「牧草地」の意味のようであるが、これらの語を使う必要は無い。

 

もっと「寂しい」感情を表わす方法があるだろう。ここまで批判した以上は、次回はこの歌を英訳する。

流離の翻訳者 果てしない旅路はどこまでも-mountainside village