「由良の門を・・・」の歌 -英訳紹介- | 流離の翻訳者 青春のノスタルジア

流離の翻訳者 青春のノスタルジア

福岡県立小倉西高校(第29期)⇒北九州予備校⇒京都大学経済学部1982年卒
大手損保・地銀などの勤務を経て2008年法務・金融分野の翻訳者デビュー(和文英訳・翻訳歴17年)
翻訳会社勤務(約10年)を経て現在も英語の気儘な翻訳の独り旅を継続中

随分前にTVニュースでこんな話を聞いたことがある。

 

「数学的解析から導き出した定理によれば、まず12人と交際し別れる。その後に探せば、13人目に理想の結婚相手が見つかるだろう。」これはオーストラリアのある数学者が提唱したことらしい。

 

12人と交際することが現実的かどうかは、その人の力量や資質によるだろうが、この理論を聞いたときにまず頭に浮かんだのはトランプのキング(K)とクイーン(Q)だった。

 

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今まで百人一首の歌を何首か紹介したが、今回は百人一首中で私が最も好きな歌を紹介する。たぶんこの歌が好きな人は多いだろう。

 

百人一首No.46

「由良の門を 渡る舟人 かぢを絶え 行方も知らぬ 恋の道かな」 曽禰好忠(そねのよしただ)

 

(現代語訳)

由良の門(海峡)を漕いで渡る船頭が舟の櫂を無くしたかのように、私の恋は何処へ向かうことやら、それは私にもわからないのである。

 

(英訳)

1)

My love is wondering,

Not knowing where and how it is going,

As well as a boatman sailing over Yura Strait

Is drifting about in the sea, having lost his rudder.


 

2)

Like a mariner

Sailing over Yura's strait

With his rudder gone:

Where, over the deep of love,

The end lies, I do not know.

 

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こんな思いをもう一度だけしてみたいと思う今日この頃である。

流離の翻訳者 果てしない旅路はどこまでも-yuranoto