「白露に風の吹きしく秋の野は」 文屋朝康 | 流離の翻訳者 青春のノスタルジア

流離の翻訳者 青春のノスタルジア

福岡県立小倉西高校(第29期)⇒北九州予備校⇒京都大学経済学部1982年卒
大手損保・地銀などの勤務を経て2008年法務・金融分野の翻訳者デビュー(和文英訳・翻訳歴17年)
翻訳会社勤務(約10年)を経て現在も英語の気儘な翻訳の独り旅を継続中

今朝は久しぶりの雨だったが、もう上がったようである。ただ雨上がりの風はやや冷たくなった。早いものでもう9月も終わりである。


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百人一首 No.37

「白露に 風の吹きしく 秋の野は つらぬきとめぬ 玉ぞ散りける」 文屋朝康(ぶんやのあさやす)


(現代語訳)

草の葉に降りた白露に風がしきりに吹き寄せる秋の野原は、まるで糸で通していない玉(宝石)がこぼれ落ちているように見える。


(英訳)

1)

How beautiful the fields in autumn

With the dewdrops on the grass

Scattering like unchained beads

Windblown constantly are!


2)

In the autumn fields

When the heedless wind blows by

Over the pure-white dew,

How the myriad unstrung gems

Are scattered everywhere around.


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露だから時間的には朝だろう。風に散らされた白露に朝日が当たりきらきらと輝く様子。もちろん見たことはないが綺麗な歌である。


流離の翻訳者 果てしない旅路はどこまでも-white dew