「分詞構文-諸刃の剣」(“participial construction”)Part II | 流離の翻訳者 青春のノスタルジア

流離の翻訳者 青春のノスタルジア

福岡県立小倉西高校(第29期)⇒北九州予備校⇒京都大学経済学部1982年卒
大手損保・地銀などの勤務を経て2008年法務・金融分野の翻訳者デビュー(和文英訳・翻訳歴17年)
翻訳会社勤務(約10年)を経て現在も英語の気儘な翻訳の独り旅を継続中

「懸垂分詞」(”dangling participle”とは「分詞の主語が本文の主語と違うのに、同じであるかのように省略する言い方」をいい、非標準(本来許されない形)である。


Coming into the room, her telephone rang.


この文は「彼女が部屋に入ると電話が鳴った」の意味にはならず「彼女の電話が部屋に入って鳴った」という妙な意味になるのである。


以上は「実践ロイヤル英文法」より引用した。実にシンプルな説明である。


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ただ懸垂分詞に関してWikipediaにある記事を見つけたのでその一部を以下に記載しておく。


Being in a dilapidated condition, I was able to buy the house very cheap.

「ボロボロだったので、私はその家を非常に安く買えた」


この文は曖昧である。「私」と「家」のどちらがボロボロなのかが不明瞭だからである。


Being asleep, the telephone startled me when it rang.

「眠っていたので、私は電話の呼び出し音に驚いた」


この場合、電話は眠れないため先行詞(?)が明確に定まる


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分詞に先行詞があるのかどうか知らないが、個人的には理論的にこのような文を正当化する必要は無いと考えている。なおWikipediaの記事のアドレスは以下のとおり。


http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%87%B8%E5%9E%82%E4%BF%AE%E9%A3%BE%E8%AA%9E


流離の翻訳者 果てしない旅路はどこまでも-dangling participle