「万能薬」 “panacea” | 流離の翻訳者 青春のノスタルジア

流離の翻訳者 青春のノスタルジア

福岡県立小倉西高校(第29期)⇒北九州予備校⇒京都大学経済学部1982年卒
大手損保・地銀などの勤務を経て2008年法務・金融分野の翻訳者デビュー(和文英訳・翻訳歴17年)
翻訳会社勤務(約10年)を経て現在も英語の気儘な翻訳の独り旅を継続中

時々何にでも効く薬、つまり「万能薬」があればいいなと思う。でもそんなものはありはしない。


この万能薬を英語では”panacea”という。定義は以下のとおり。


“Panacea”

If you say that something is not a panacea for a particular set of problems, you mean that it will not solve all those problems.

「特定の(一連の)問題群のすべてを解決できるような解決策」


定義が否定文であることから「本来そんな便利なものは無い」ということが前提となっているようである。以下に例文を挙げておく。


Membership of the EERM (European Exchange Rate Mechanism) did not work as a panacea for Britain’s economic problems.

「欧州為替相場メカニズム(EERM)のメンバーであることは、イギリスの経済問題解決の万能薬としては機能しなかった」


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「万能薬」に似たものに「不老不死の薬」というものがある。こちらは英語では”elixir of life (immortality)”という。”Elixir”は別に商標名ではない。


「秦の始皇帝」(”Emperor Qin Shi Huang of the Qin Dynasty”が、「徐福」(”Xu Fu”に命じて、不老不死の薬を求めて東アジアのあちこちを巡らせたのは紀元前3世紀のことであった。日本にも「徐福」の足跡を示す史蹟があちこちにある。


流離の翻訳者 果てしない旅路はどこまでも-panacea